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アルス正伝
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アルス正伝 44

それは端から見るとヘタクソなダンスを踊っているように見えた。
その踊りは2〜3分ほど続いた。

やがて彼女の動きは弱々しくなり、ピクピクと小刻みに痙攣し始め、ついに動かなくなった。
「…逝った?」
誰かが呟いた。
次の瞬間、リリアンの体はビクンッ!と大きく一回跳ね、そしてそれを最後にグッタリと全身を弛緩させて動かなくなった。
肛門から軟らかい大便が流れ落ちて来て、ベチャッと床に落ちた。
「「「ワアアァァァッ!!!」」」
会場全体が大歓声に包まれ、拍手はしばらく鳴り止まなかった。
「庶民の上に胡座かいてふんぞり返ってた支配者階級の娘とはいえ…さすがに哀れだねぇ」
「あぁ…でも起っちまった」
「アルスさん…」
「でも勿体無えなぁ〜、あんな良い女、殺す前に一回抱いておきたかったぜ」
「…ったく、あんたって男はナニの事しか考えられないのかい?」
「おうよ!ナニこそ全ての原動力さ!」
「……」
カルラは呆れて言葉も無かった。
「でも間違いではありませんよ」
サフィアが言う。
「ナニは生物の原始的欲求です。ナニをしなければ赤ちゃんを作れません。私達のご先祖様が脈々とナニをし続けたからこそ、人類は今日まで繁栄してきたのです」
だがその話はアルスとカルラにはレベルが高すぎて半分も理解されなかった。

「いや、実に素晴らしい。全身全霊をかけて生に執着するその姿…恐怖と苦悶に歪む表情…正に芸術だ」
ガイアはもう動かないリリアンの豊乳を揉みながら言った。
「いよいよ最後はフィメール嬢だが、今度は少しばかり趣向を変えて行う。これを見てくれ」
ガイアが懐から取り出したのは小さな小瓶だった。客達は不思議そうにその小瓶を見た。
「これは『ヴィンディッシュの媚薬』という催淫薬だ。聞いた事のある者も居るだろう」
客達はざわめき出した。
通称『悪魔の淫汁』とも呼ばれるその液体は大変に強力な媚薬で、飲めば全身が性感帯となる。
アルシア大陸の南方に浮かぶ小島に生息するヴィンディッシュという植物の花から抽出して作られる。
一滴口にしただけでも快感で発狂すると言われており、国によっては使用、所持が禁止されていた。
ある国の王が妃に飲ませた所、服の擦れるのが快感で発狂して死ぬまで踊り続けたという…。

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