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アルス正伝
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アルス正伝 25

「戦闘準備!」
ディアナのその声を合図に将軍達は各々の部隊の元へ散り、全軍が慌ただしく動き始めた。
十数分後、整列した騎士や兵士の前に出たディアナは言った。
「皆さん、ついに最後の戦いの時が来ました!私は今日この場所に居る事を誇りに思います!ノーマが再びアルシア大陸の王となる今日この場所に!!」
兵士達から歓声が上がった。
進軍ラッパが高らかに鳴り響き、ノーマ軍は前進を開始した。
アルスとカルラは全軍の真ん中あたりにいた。彼ら傭兵達は左右をノーマ軍の槍兵隊、後方を弓兵隊に囲まれていた。逃げられないようにである。前方だけは何もいない。
「つまり前に出る分にゃぁ好きなだけ行って構わねえって事だな」
「そうゆう事だね」
「ようし!行くぞテメェら!!」
「「「オォーッ!!!!」」」
アルスは走り出した。彼を先頭にカルラ達の小隊が続く。
「おい!無双の部隊が行くぜ」
「俺達も負けるなぁ!」
その他の傭兵部隊も続々と敵に向かって走り出す。
「傭兵部隊が突出していますね」
遥か後方の小高い丘の上では、近衛部隊に守られたディアナ皇女と参謀達が戦場を見下ろしていた。
「あの先頭を走っているのは?」
「無双のアルスです」
「あぁ!アルス殿ですか」
ディアナは何となくエルザの事を思い出した。
「あの子、元気かしら…」
そのエルザは更に後方の幕営で過労と筋肉痛でぶっ倒れていたのだがディアナは知る由も無い。
一番最初に衝突したのは両軍の騎兵部隊だった。既に騎士同士が戦っている所にアルス達が駆けつけ、戦いに加わった。
騎兵と歩兵では歩兵が圧倒的に不利だ。ある小隊はたった2〜3騎の騎士に瞬く間に全滅させられ、ある者は馬に踏み殺された。
だがやられているばかりではない。数人で一騎を取り囲んで槍で刺し殺したり、弓の上手い者は鎧の隙間を狙って射殺した。
アルスとカルラに至っては、馬上の騎士をムリヤリ引きずり落とし、馬を奪って暴れまわっている始末だ。
「へへ!無双のアルス様のお通りだ!死にたくなきゃ道を開けな!!」
「何だとぉ!?貴様、今何と言ったぁ!!?」
大声がしたのでアルスが振り向くと、大男の傭兵がいた。自身の身長ぐらいある大剣を手にしている。
「誰だテメェは!?」
「俺はアルス!無双のアルスだ!!俺の名をかたる貴様こそ何者だ!!?」
「やべえ、本物だ…」

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