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僕の侍女はどこにいるの?
官能リレー小説 - ファンタジー系

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僕の侍女はどこにいるの? 12

片がついたあと。

「あ・・ありがとうな。」
リデルが言う。
エクテスは黙ったままだ。
「いいんだよ。これからどうする?」
「・・・・・・・」
エクテスは不機嫌な顔でエリーとシャノンさんを一瞬だけ睨むと、そのまま歩き出したんだ。さっき魔物がいたすぐ向こうに十字路があって、そこを左に曲がっていった。
「そういうことだ。じゃな。」
リデルも同じ方向に去っていった。でもどうしてエクテスはエリーだけを睨んでいたんだろう?

「なにあれ?私ってそこまで嫌われてたの・・・?」
「エリー様・・・。」
「ひょっとして、女のシャノンが同性の使い魔になったからねたんでるんじゃない?」
それだけじゃあないと思う。
エリーは僕らの中で一番若いけど、定期試験ではトップクラス、魔力も屈指の高さなのだ。
実技になっても、先に使い魔を獲得している。その上、自分より優秀な子が可愛らしい美少女ときてる・・・陰険で嫉妬深いエクテスは、それもあって僕よりエリーを意識したんだろうと思う。

・・・とりあえず2人は去ってしまったので、僕達はどうするか考えなきゃならない。
僕もエリーも使い魔は戦闘系・・・この『黒の洞窟』は戦闘系の使い魔とのコンビネーションを高める最適の場所があった。
「ねえ、僕は『次元の扉』に行こうと思うんだけど・・・」
僕はエリー達にそう問い掛けてみる。
『次元の扉』と言うのは『黒の洞窟』の一番奥にある扉・・・開くと魔物を召喚する扉だ。
しかも、挑んだ物達が全力を出さないと倒せない相手が出るようになってるのだ。
まぁ、そこに行くまでにエリーや使い魔達とのコンビネーションを磨いておけば大丈夫だろうし。

そうなら、使い魔の実力も知っておかないと……「マリューカさんって、戦闘って出来る?」
「あら?リス様、私の実力疑っているの〜?デーモン族なら誰でも戦えるのよ〜」
「う〜ん、でもどれくらい戦えるのか分かんないし…」
するとジャッカルの群がやってきた。
「あっ、丁度よかった♪リス様、あれでよかったら、実力見せますよ♪」シャランと背中から大剣を引き抜いた。
僕の身長より大きな剣、幅も僕の顔より大きい。
マリューカさんは僕より頭一つ大きいけど、それでも剣は大きすぎるように見えた。
そんな剣をマリューカさんは片手で持つと頭上でブンブンと振り回した。
「じゃあ、アタシも実力をお見せしようかしら・・・」
微笑みながらシャノンさんも負けずに、巨大なハルバードを頭上で振り回す。
凄まじい勢いで空気を切り裂くハルバードは、見ているだけでも相手が怖気づくような感じだった。

それは一瞬の出来事だった。
まるでジャッカルごときが障害ではないと言わんばかりに無慈悲に振り下ろされる刃は、瞬く間に死骸の山を作っていく。
「すっ、凄いっ!・・・」
それはまさしく戦闘を生きがいとするデーモン族の真骨頂・・・凶悪かつ美しい2人の悪魔に僕とエリーは見とれてしまったのだ。

「ふぅっ、いい汗かいた〜♪」
全然汗をかいてないマリューカさんは、片手で汗を拭く振りしながら、もう片手で大剣に付いた血を振り払ってた。
「凄いやマリューカさん、本当に凄い!」
羨望の眼差しで見てた僕を、何かをくすぐられたのか
「キャ〜、やっぱり可愛いリス様〜!!」
またもや顔を胸に押しつけられた

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