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バクス戦記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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バクス戦記 8


アルマ達ダルマー人部隊にも1日の休暇が与えられた。
「おいアルマ!フォートの街の売春街ってまだ営業してる店あるらしいぞ」
「せっかくの休暇なんだし、行ってイッパツやって来ようぜ〜」
アルマがハンモックに寝っ転がっていると、一つ年上のケイルと同い年のブドリが誘って来た。
三人は年が近い事もあってツルんで行動する事が多かった。
「ハァ〜…お前ら性欲しか無いのかよ」
「カッコ付けてんじゃねえよ〜。お前だって溜まってんだろ?何せ開戦以来ずっとお預けだもんなぁ…」
「ま…まあな…」
「よし決まり!どうせいつ死んじまうか分からねえんだ!ヤれる時にヤっとこうぜ!」
三人は町へと繰り出した。

「やはりおかしいな…」
町の中央に建つ城館の一部屋でフェルディナントは真剣な表情で呟いた。
「敵は特に劣勢だった訳でもないのに突然の撤退…しかも占領した街の倉庫は事前に食糧・武器などが全て運び出されていて蛻(もぬけ)の殻……どう考えても罠だ」
「やはりお前もそう思うか…」
こう言ったのはフェルディナントの士官学校の同期にして戦友のランサー…彼は作戦参謀であった。
「…恐らく敵は補給線を断って我々をフォートに孤立させる気だろう。一刻も早くフォートを放棄して国境まで撤退すべきなのだが…」
「問題はあの自分の出世にしか興味の無い将軍閣下が一旦占領した都市を放棄するという作戦を認めるかどうかだな」
「いや、既に閣下には罠の可能性を何度となく進言した…」
「…聞き入れられなかったのか…」

一方その頃、何も知らないアルマ達は売春街に来ていた。
「ハハ…みんな考える事は同じだな」
通りはベルゼルグ軍の兵士達で溢れかえっていた。
春をひさぐ側としては自国の人間だろうが敵国の人間だろうがちゃんと金さえ払ってくれれば客だ。
…という訳で敵軍に占領されても平然と営業していた。
「ねぇ、お兄さぁ〜ん。ウチで遊んでってよ〜」
「たっぷりサービスしちゃうわよ〜♪」
「よし!ここにしようぜ」
三人はある売春宿に入った。

ちなみにアルストリアもバクス人の国だが、ダルマーへの差別はベルゼルグほど激しくない。
この“バクス人”とは古代バクス族の血を引く人々の事を言い、別にバクスという名の国がある訳ではない。
これはダルマーも同様である。

売春宿に入ると既にバクス人の兵士達が順番を待っていた。
ガラの悪そうな連中がアルマ達を見るなり絡んで来た。
「おい…嫌な野郎共が来やがったぜぇ」
「まったくだ。せっかく久し振りに女を抱いて楽しもうと思ったのに、ダルマーなんかがいちゃあ興醒めだ」
もちろんアルマ達だって黙っちゃいない。
「…何だとコノヤロウ!!?」
「戦場では俺達ダルマーに守られてたクセに良く言えるよ!」
「そうだそうだ!どうせお前ら俺達の後ろで小便チビらせてガタガタ震えてたんだろう!?」
「な…っ!!?テメェ!!もう一度言ってみやがれ!!」
「ぶっ殺す!!」
バクス兵達は真っ赤になって三人に飛びかかった…。

…勝負は一瞬だった。
「…つ…強ぇ…」
「な…何なんだよ…コイツら…」
わずか数十秒後、床には伸されたバクス兵達が転がっていた。
「へへ…俺達ダルマーに素手で勝てると思ったか?」
「うぅぅ…チクショウ、覚えてやがれ!」
アルマ達に絡んだバクス人兵士達はそそくさと引き上げて行った。

そしてようやくアルマ達の順番が回って来たのだった。
「アイリスでぇす♪よろしくお願いしまぁす♪」
案内された個室に入ると下着のような艶めかしい衣装に身を包んだ半裸のバクス人娼婦がアルマに身を寄せて来る。
アルマは思った。
(そういやバクス人の女とヤるのって初めてだったなぁ…)
アイリスと名乗った女は年の頃20代の半ばといった所か。
娼婦らしい派手な化粧をしているが素の顔立ちも整っていて、なかなかの美人だ。
全体的に肉付きが良くポッチャリしているが、胸とお尻が大きく、スタイルは決して悪くない。
かなりイイ女に当たったなぁ…とアルマは思った。
何よりも“ベルゼルグ帝国では『支配者』であったバクス人の女を犯せる”という状況に、アルマはすっかり興奮していた。


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