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世界征服
官能リレー小説 - ファンタジー系

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世界征服 30

「(共存か)」

魔族と人間が共存は出来ないか……王子はローラの涙を見て思い始めた。

「(そう言えばはるか東の果てにそのような場所があると聞いた事がある)」

まず、この国から逃げ出す必要があるが……。

「二人ともこちらでゴザルよ」

王子とローラの目の前に出現した忍者……名はフウマコタロウ、風の忍びと言われている風魔一族の者である。

「アマテラス様の命令によりこの城を探っていた所デゴザル」

「「!!」」

魔物が跋扈するこの城で人間の匂いでもすればひとたまりもない筈、だが彼は魔物の血で染めた大布と臓物が入った革袋を用いていたのだ。

「シノビがここまでするなんて」

「おふた方にはヤマトの国まで案内します。聞けば勇者アルス殿が見つかり、剣をとりました」

隠し通路で城の外に出るとコタロウが用意していた大陸馬にまたがる三人。

「では、王子殿、少々城をぶっ飛ばしますが、ローラ殿のお子さんが居る個所には影響は及ばないのでご安心を」

掛け声を発すると同時に城に貯蔵していた火薬箱に貼られたお札が発火し爆発した。

「さぁ、行きますぞ!」

夜の暗闇の中……三頭の馬は走り始めた。


さて、自分の城が吹っ飛ばされた事など知らないザインは…
「ついに…ついに帰ってきたぞ!懐かしの我が城!!」
魔王城(旧)は勇者との決戦の際に破壊された状態のまま打ち捨てられていた。
「さ〜て、魔剣とやらはどこにあるんだ?宝物庫の辺りから探してみるか…」
ザインは城の方に近付いて行った。ところが…
「…っ!?」
突如、数本の矢がザイン目掛けて飛んで来た。ザインは飛び退いた。彼の立っていた地面に矢が突き刺さる。
「どこの誰だか知らねえが、ずいぶん手荒な歓迎だな…」
「ほう…我らの弓を避けるとは…貴様、ただの人間ではないな?」
そう言いながら城の中から姿を現したのは、数十名の女達だった。全員が褐色の肌に鮮やかな銀髪、しかも思わず見惚れてしまうような美女揃いだ。だが人間ではないようだ。なぜなら彼女達の耳は長く尖っていた。
「お前達はダークエルフだな?」
「その通り!魔王ザインが勇者に倒された後、この城跡を根城にさせてもらっている。貴様は何者だ?」
「聞いて驚け!俺がその魔王ザインだ。城に用があって戻って来た。本来なら打ち捨てられていたとはいえ勝手に我が居城に侵入して住み着いていた貴様らは一人残らず抹殺してやるところだが、長い間城を開けていた俺にも非はある。特別に許してやるからさっさと道を開けて俺を中に入れろ!」
「この人間、何を言っているのだ…」
「貴様が魔王ザインだと?笑わせるな」
「さっさと家に帰ってママのオッパイでもしゃぶっていろ」
ダークエルフ達から笑い声が上がった。

数分後……ダークエルフ数名はまるで水を求めるが如くに悶え苦しんでいた。ザインは少し強力な呪いを発動させて自身の精液しか喉を潤す事が出来なくしたのだ。その証拠に水を幾ら飲んでも喉の渇きが止まらない状態になっていたのである。悠々と自分の城へと入るザインはダークエルフに取り囲まれる。

「貴様!」

「だからザインだって言っただろ……そいつらをよこせ、このままだと死ぬぞ」

だがダークエルフは襲いかかるもザインは魔導で吹き飛ばした。

「……ザッちゃん?」

「……フェルクか、こいつらに話を付けられないか?」

幼い感じがするダークエルフを見てザインも一安心した。


フェルクはダークエルフを束ねる一族の娘であり、ザインとは幼馴染である。

「呪いをかけられた者をザイン魔王に……こうなったら寝ないと駄目ですから」

「フェルク様!!!」

部下はしぶしぶ目が虚ろになった仲間をザインの元に預けると彼はキスをする。

「コキ下ろしたからには仲間がメスになる所をみろよ」

指を鳴らすと床下から魔界植物が発芽しダークエルフの足元に絡まる。

「変に魔力を使うなよ、植物と同化するぞ」

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