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世界征服
官能リレー小説 - ファンタジー系

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世界征服 18

そちらはアレンとローラがそれぞれ軍勢を率い、それこそ草の根を分けるように探し回っていた。

アレンの産んだシドと、ローラの産んだリーナは、もう人間で言えば5〜6歳ぐらいにまで成長していた。
ある日、ザインは城の中庭の木の下で裸になって抱き合っている二人を見つけた。
「お前達、何をしてる?」
「あ!お父様…ごめんなさい」
「謝る事は無いぞ?何をしていたのか聞いただけだ」
「あ…あのね、さっき溜め池で裸になって遊んでたら二人とも何だか変な気分になって来てお股がムズムズしてきたの。だからお互いのオチ○チンとオマ○コを擦り合わせてたの…」
「ガハハハハ!!さすが俺のガキ共だ!教えてもいねえのに勝手に子作りをやり始めるとはな!!」
「お父様…もしかして、やっちゃいけない事だった?」
「いや、構わん!むしろどんどんやれ!こりゃあ魔王家は安泰だ!ガハハハハ!!」
二人は産まれてからまだ数ヶ月しか経っていない。成長が早いと思うかも知れないが、これが魔族の成長速度なのだ。一年後には立派な成人となっているだろう。
ちなみに他の魔物達はザインの成長魔法のために、わずか一週間で成人となる。ただし知能は付かないので、この魔法は大量生産の雑兵のみに対して使われる。産まれながらにして幹部候補か雑兵かが決まっているのだ。アリと同じである。


さて、ここで少し話を戻す。ここはヤマト国、勇者アルスが滞在していた村だ。
「アルスさん…本当に行っちゃうの?」
すっかり準備を整えて旅姿となったアルスに、ユキは目を潤ませながら尋ねる。
「ああ…どうやらこれが僕の運命らしい」
「また会える?」
「……もちろんだよ」
一瞬の間が全てを語っていた。彼はもう二度と戻れない覚悟で魔王退治に旅立つのだった。
「アルスさん!!」
「ユキ!」
二人はお互いの体の感触を確かめるが如く固く抱き合った…。

「遅いわねぇ…アルス…」
「まあ、彼にも色々あるのでしょう…」
村の入り口ではセレナ、ツクヨミ、ハンゾウが待っていた。
そこへアルスが来た。
「みんな、待たせたね…」
「別れは済んだの…?」
セレナはアルスに尋ねた。
「ああ…」
「あなた、あのユキって子の事好きだったんでしょう?」
「まあね…。正直結婚しても良いとさえ思ってた。でももう終わったんだ。彼女には僕なんて忘れて幸せになって欲しい…今はただそれだけだよ」
「お腹の子も一緒に?」
「はぁ!?ど…どういう意味だい?セレナ…」
途端にカタカタと小刻みに震え出すアルス。それに対してセレナは笑いながら言った。目は笑っていないが…。
「昨日の夜はずいぶん熱々だったみたいじゃない?『中に出してぇ〜。アルスさんの赤ちゃん欲しいのぉ〜』って、村中に響き渡ってたわよ?」
「そ…そそ…それは…つまり…何と申しましょうか…」
困り果ててツクヨミとハンゾウの方に視線を向けるアルス。
二人は「俺達に振られても無理」と言うように、首を横に振った。
「この色魔勇者ぁ〜!!!」
セレナはアルスに飛びかかった。
「わぁ〜!!ちょ…待っ…僕ら愛し合ってたんだよ!アァ〜!?ゆ…許してセレナ!セレナさん!」
走って逃げるアルス。剣を振り回して追い駆けるセレナ。
それを見ていたツクヨミはハンゾウに言った。
「あれで大丈夫かのう…ハンゾウ…」
「はあ…ツクヨミ様…」

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