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世界征服
官能リレー小説 - ファンタジー系

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世界征服 16

ヤマト国はザイン帝国からはかなりの距離がある。どうやって一町を滅ぼせるだけの軍勢を送り込んで来られたのだろうか?
「奴らはザイン帝国から攻めて来た訳ではありません。どうやらヤマト国内の魔物達をまとめ上げる闇の組織が存在しており、それがザイン帝国からの指示を受けて行動したようです」
「そんな事が…」
そうだとするとザイン帝国と隣接していない国々も、いつ魔物の襲撃を受けるか分からないという事である。
実はこれ、あのバトラスが潜伏中に築き上げた組織であり、従ってヤマト国以外の国では、このような不意打ち的襲撃は不可能である。だが人間達はそんな事は知らないから、大変な脅威を感じていた。
ツクヨミは続けた。
「…襲われたのは大陸との定期船が行き来していた港町です。何故そこが襲われたか、その理由が分かりますか?」
「理由…ですか……ま…まさか…!?」
アルスには心当たりがあった。
「そうですアルス殿。魔物達はある噂を聞いてその港町を襲撃したのですよ。『そこで勇者アルスを見た』という噂をね…」
「あああぁぁぁぁ―――――っ!!」
アルスは頭を抱えて絶叫した。
「お…俺のせいで…!俺のせいで町が…!?」
「あなたのせいだとは言いません…ただ、このままあなたが世間から身を隠し続けていれば、魔物達はあなたが辿って来た町や村を順番に攻め滅ぼして行くでしょう。この村に辿り着くまでね」
「……」
アルスは体を小さく震わせながら涙を流した。
「アルス…」
「アルスさん…」
今まで黙って話を聞いていたセレナとユキは、かける言葉も見つからず、静かにアルスに身を寄せて共に泣いた。
「……更にこれは申し上げにくいのですがその港町には大人の男性死体しかなかったのです」

セレナは気が付く。

「……女子供は魔にされ易いですのですね」

「そればかりではない、ここ半年各地の色街で子持ちの遊女が消えておる」

ハンゾウは憮然として言う。

「アルス殿が受けた侮辱は国は違えと同じく武人としては許し難い……我が一族はツクヨミ様の命により偽って広げた者を引きずり出す仕事に取りかかっている」

「……」

「わらわは魔王の軍と戦う事を決意した、この国の民を護るのが務め」

鬼切丸を手に取り言う。

「魔王の軍に我が国の侍が何所まで太刀打ちできるか未知数……その事を胸に留めて欲しい」

ツクヨミはスクッと立ち上がった。

「お待ちください!!」
アルスは立ち去ろうとするツクヨミに言った。
「私も…私も参りましょう!」
「…アルス…!」
「アルスさん…」
アルスは再び勇者として立ち上がる決意を固めたのであった。


さてその頃、ザイン帝国ではバトラスの指揮の下『人間牧場』が着々と形を整えつつあった。
帝都近郊の牧場をそのまま利用し、そこに娼婦(妊娠していない者)達が入れられた。柵は低いが結界が張られており脱走は不可能だ。
そこで娼婦達が見たのは互いに犯し合うフタナリ少女達だった。フタナリ達は娼婦達を見るや否や、勃起したペ○スから我慢汁を滴らせながら襲いかかった。

一方、妊娠中の娼婦達と子供達は隣の牧場に連れて来られた。マリン、ヨハン、アンナ、それにユリアも一緒だった。そこで娼婦達は子供達の世話を命じられた。そこは家畜の待機場だった。妊婦は出産を終えたら、子供は子作りが可能になったら順次、人間牧場へ移されるという。
「良かった…」
夜、畜舎の干し草の上に体を横たえたマリンは、腕の中で眠るヨハンとアンナの寝顔を見ながらつぶやいた。
「何が良いんですの…!?このままじゃ私達も私達の子も家畜にされてしまいますのよ…?」
隣に寝ていたユリアはマリンの呑気さに声を潜めながら怒った。それにマリンは子供達の頭を撫でながら応える。
「…だってさ、この子達が子作り出来る体になるまでなんて、少なくとも数年はかかるよ…。そんだけありゃあ勇者様がザインを滅ぼしてくれるはずさ…」
「私達は…?」
「私達はたぶん間に合わないかもねぇ…でもこの子達や今腹の中にいる子が家畜にされて、誰の子とも知れない子を産まされたり魔物達に犯されたりしないってんなら私は満足だよ…」
「ハァ…それは美しい母性愛ですこと…」
「あんたも母親になりゃあ解るよ…」

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