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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 71


それは邦人同様、苦痛に耐える表情。
その目には今にもこぼれんばかりの涙が浮かんでいる。
マギの表情が邦人のある記憶と重なる。
彼女の表情は、メアリーと初めて結ばれたときの表情にそっくりだったのだ。
そして邦人は理解した。
目の前の女は、実験のためにその純潔を犠牲にしたのだ、と。

(ま・・・まさか!?)
「くッ・・・ぅンンっ・・・!?ど、どうした?
 わ・・・私が処女だったことに、気づいたっ、か・・・?
 気にする・・・なっ。
 研究のためなら処女の1つや2つくらい、どうと言うことも、ないっ・・・!」
(いやいや、そういう問題じゃねえだろっ!?)

思いっきりツッコんでやりたいが、言葉も動きも封じられてはそれもできない。
しかも相手は処女喪失したばかりだと言うのに、痛みに耐えながら腰を上下に動かし始めた。
テクニックも愛情も何もないその動きは、動物の交尾以下。
まさに実験・研究の一環のような動きであった。
そんな無茶苦茶なマギの行為に、邦人は何とかしなければ、という思いがこみ上げてきた。
それはこの行為を何とかやめさせなくては、という思いではない。
無茶苦茶な性行為で、痛みに耐えながら腰を使っているマギの身体への心配だった。
正直、邦人としてはマギのことなんてどうとも思ってない。
むしろ相手のことも考えずに自分をゴリ押ししてくる彼女に、迷惑さえ感じている。
しかし。さすがにこんな痛そう、苦しそうな表情を見せられては放っておくことはできない。
ヘタしたら膣内を傷つけて、子供のできない身体になってしまうかもしれない。
もちろんそんなことはないのだが、性経験の乏しい邦人にはとても現実味のある話であった。
とは言え、言葉も動きも封じられてはどうしようもない。
さてどうするべきか。

(・・・ん?)

そんなときだった。邦人は自身の身体にある変化が起きていたことに気がついた。
いつの間にか、身体の痺れが弱くなっている。
時間の経過で解けてきたのか、それとも術者であるマギがそれどころではないからか。
何にしても千載一遇のチャンスに違いなかった。
夢中になって腰を振っているマギを突き飛ばし、大声上げながらテントの外に逃げれば、少なくとも身の潔白は証明できる。
だが邦人はそれをすぐさま実行しようとは思わなかった。
無理もない。出会ったばかりの女に逆レイプされかけました、なんていったいどの口が言えようか?
虚偽の罪を着せられるのはイヤだが、男としての尊厳を捨てることも、邦人としては見過ごすことのできないことだった。

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