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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 66


そう言ってマギが指示を飛ばすと。
彼女は懐から小さな布袋を取り出し、中に入っていた薄ピンクの粉をハンカチの上に振りかける。
そして泣き叫ぶメアリーにぐっと押し付けた。

「むぐうぅっ!?ふぐ・・・むぐ・・・う・・・」

するとメアリーはたちまちおとなしくなり。
そのまま意識を失った。いったい何をしたのか?
レインが聞こうとするより早く、マギが説明してくれた。

「魔法薬調合に使う、眠り花の花粉だ。
 毒性はない。目を覚ます頃には全て片付いているだろう」

そう言ってメアリーが見上げる先には。
痛がる邦人とそれを助けようとするルークの姿があった。

――――

その後ギガント・バードを撃退した邦人たちは、大事を取ってフォルス樹海でキャンプをすることにした。
あの怪鳥のおかげであたり一帯の動物たちは避難して安全だろうし、みな肉体的にも精神的にも疲労が半端ななかったのである。

「あだだだ・・・!い、いってぇ〜!?も、もっと優しく塗ってくれぇ〜っ!?」
「やかましいっ!これくらいガマンしろっ!
 ギガント・バードと戦って、これぐらいで済んだのは、むしろ奇跡に近いことなんだぞっ!?」

テントの中、運ばれた邦人はマギとルークによって傷の手当てを受けていた。
傷自体は軽度の擦り傷・切り傷だけなのだが。
いかんせん数が多く、しかも薬がしみるため、邦人はひっきりなしに悲鳴を上げていた。
あんまり暴れるため、現在はルークが邦人を押さえつけ、そのスキにマギが薬を塗りたくっている。
ちなみにレインは別のテントでメアリーの介抱をしている。
マギは『全て片付いた頃には目を覚ます』と言っていたが、眠り花の花粉は予想以上に効果が強かったらしい。
メアリーはいまだ夢の世界にいたままだった。

「・・・よし、これで終わりだ。2人ともご苦労だったな」
「ふ〜・・・。ったく面倒かけさせやがって。
 んじゃオレはメアリーの様子を見てから、周囲の警戒に行ってくる。
 大丈夫だとは思うが、用心に越したことはないからな」

そう言ってルークはテントを後にした。
確かに用心に過ぎるが、そうでなくてはこの世界では生きていけないのだ。
ルークがいなくなり男女2人になった空間に、邦人のうめき声が響き渡る。
あまりに色気のない展開に、マギもため息を禁じえない。

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