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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 63


「・・・っ、そうだ!レイン!マギ!
 おまえらの魔法で何とかならないかっ!?」
「む、無理よっ!?
 私の魔法じゃ、あんな高いところにいる敵に攻撃なんてできないわっ!」
「私も同じだ。今からゴーレムを作るには材料も時間も全然足りん」
「村じゃあんなバカでかいゴーレム出してたろっ!?」
「あれは1つきりの特別製だ」

冷静な答えを返すマギの態度に、邦人は八つ当たりの1つでもしてやりたい気持ちになった。
しかし今はケンカしている時間すら惜しい。
いったいどうすればこの危機をやり過ごせるのか?
邦人が再度考え始めたその時、マギから意外な提案がもたらされた。

「メアリー!おまえが村で使ったあの魔法!あれは使えんのか!?」
「・・・っ!」

その言葉にレインとルークも期待の視線を送る。
確かにゴーレムを一撃でしとめたあのビームなら、上空を飛ぶ怪鳥もしとめられるだろう。
だが。メアリーがあの能力を使ったのはあれが初めて。
邦人が使い方を覚えるのに苦戦したのに、メアリーにそれをすぐ使えだなんて、どだい無理な話だ。
何よりPSYは威力が高い分反動もでかい。
邦人としてはメアリーにこれ以上の無理はさせたくなかった。
しかしそれ以外に有効な手段がないのもまた事実。

「・・・わかりました。やってみます」

メアリーがそう答えたのも無理はなかった。
その言葉に邦人はあわてて待ったをかける。

「よ、よせ、メアリーっ!
 おまえ、あのビームを使ったばかりなんだぞ!?
 まだ1回しか使ったことがないのに、また撃ったりしたら・・・っ!!」
「・・・大丈夫よ、邦人。私、こう見えても結構頑丈なんだから」
「バカっ!オレが言いたいのは・・・っ!」
「でもこれ以外に方法はないでしょう?」
「・・・っ!!」

そう言われてはさすがの邦人も反論できない。
邦人のPSYの射程範囲は手の届く範囲。
あんな上空を飛び回られては、手の出しようがない。
しかし。見ず知らずの自分を救い。
村を追い出された自分についてきてくれた少女の危機を見過ごすなんてことは、絶対にできない。
ならば邦人のできることはただ1つ。
邦人は覚悟を決めた。

「レイン。ルーク。オレがアイツをしとめる。
 マギとメアリーを連れて森の中に隠れてくれ」
「邦人っ・・・!?」
「お、おい何言ってんだ!?メアリーがやるって言ってんのに・・・!」

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