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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 58

あれは一瞬だけど視覚で制約されていた力がフルで出した結果なんだ。走馬灯は生き残れる最良の選択を脳が検索しているのが原因」
「なるほど。その脳みそと今の話にどういう関係が?」
関係無さそうだと思って邦人に聞いてみるマギ。
「これは憶測の域を出ないんだが、おそらくPSYは使われていない領域の脳を使った未知の力だと思っている。PSYは多くの種類があるんだけど、良く聞くのが念動力と呼ばれる力。これは思念で手を使わずに物を浮かせたり、動かしたりする代物だ。メアリーが隠そうとした俺のPSYは『ヒート』。念動力で原子、分子を超高速振動させ、加熱して沸騰させる事で生物を熱死、あるいは爆散させるという物だ」
この時点で既に話が着いて来れないのか、ルークとレインは頭から煙が吹いていた。知恵熱も出ていそうだ。
「それで、原子と分子というのはなんだ?」
「まずそこからか。そうだな……なら、子が親に似るのは何でだと思う?」
「それは……世間一般では神が夫婦の愛を祝福する意味で似させただそうだ。私は神なんて物は欠片も信じていないがな」
「そりゃ、間違いというより知らなすぎ。子が親に似ているのはDNA、つまり遺伝子と呼ばれる生命情報のせいだ。そもそも遺伝子を構成しているのは塩基配列と呼ばれる多数の原子が寄り集まった物だ。それが長く連なって纏まったのが染色体。
俺達の体を構成している細胞一つ一つに23対46個の染色体が含まれているんだ。大体、男と女は染色体の種類で決まる。そして、人の細胞構成はおよそ30億。詳しい事は俺もあまりよく分からないけど、大体はそんなとこかな」
「ふむっ、そういう事だったのか」
「それで原子というのは化学的な構成を表す最小物質の事。そして分子とは二つ以上の原子が結びついた物の事。一応、ここまでは理解できたか」
「なんとかな。少々、分かりづらい点もあるが」
「上手く説明するのは苦手なんだ。そこは諦めて自分なりに解釈してくれ」
一息付くように言葉を切る邦人。
「メアリーのは……便箋上のPSY名はレイと名づけるけど……あっ、レイというのは閃光と言う意味ね。そのレイだけど、これはおそらく光波、もしくは光子を収束させて放つ物だと思う。PSY自体、おそらくなんだけど念動力で原子や分子に働きかけて事象を引き起こすと言うものだと思うんだ。魔法の場合はどういうものか知らないけどな」

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