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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 53

「なっ、何だとぉッ!?
 おまえがオレをこの世界に連れてきた・・・張本人!?」

まさかこんなところで自分がこの世界に迷い込んだ原因と遭遇するとは思ってもいなかった邦人は、ついに自分が異世界の人間であることを口走ってしまった。
もっとも事情を知るメアリー以外、ルークとレインを含めて誰も話についていけなかったが。
その中で、マギはさらに自分の偉大さを知らしめようと、邦人をこの世界に呼び寄せた経緯を語り始めた。

「いやぁ、あれは失敗だった・・・。
 世界初の召喚魔法の実験をしていたら、魔力が暴走。
 私の前に召喚されるはずだったおまえは、どこかに放り出されてしまったのだ。
 我が偉大さを世界に知らしめ、スポンサーを手に入れる計画が、迷子探しの旅になるとは思いもしなかったぞ?
 ・・・ん?どうした?急にしゃがみこんで」

自分がこの世界に来た理由を聞いて、邦人は頭が痛くなった。
自分が勇者として呼ばれた、なんて一昔前のゲームみたいな展開を期待していたわけではない。
しかし自分が目の前の女の売名行為のために呼ばれ、あまつさえこの世界に来れたこと自体が奇跡のようなものだと思うと、いろいろやりきれない思いが湧いてくる。
しかしマギの召喚がなければ、自分は元の世界で死んでいたかもしれないわけで。
邦人は目の前の命の恩人に礼を言うべきか、文句を言うべきか、悩みに悩み抜いていた。
その様子に邦人に声をかけられなかったメアリーは、彼をそっとしてあげるべく、話題を変えるべくマギに質問した。

「そ、それで・・・なんで邦人さんを探しに来て、あんな大きなゴーレムをこんな街中に出すことになるんですか?」
「ん・・・?ああ、これはそこな男が偉大な私のことをバカにするんでな。
 そのバカな頭にもわかりやすく説明するために出したと言うわけだ。
 私の実力を伝えるには、こういうのが1番手っ取り早いだろう?」
言動的に痛い痛いと思ってはいたがここまで酷いとは思ってなかった。
邦人は一刻も早く、離れたかった。メアリー達とこの場を離れて、赤の他人と装いたかった。
だが、2人に影が差す。みれば、上を岩塊が覆うように迫ってくる。
「おいおいおい!!」
慌てて、マギを突き飛ばすように押し、反動を利用してのバックステップで避ける。

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