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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 45

やはりそれにはあの異能の力、PSYを手に入れたことが起因しているのだろう。
まだ自分の力に気づいたばかりで、荒削りな力であるが。
邦人は自身の変化に気づくことなく、浴室に向かう。
普通宿屋で風呂に入るには、夕方くらいまで待たなくはならないのだが、この宿屋では川のそばに立っているので水浴び程度なら24時間いつでも利用することができる。

「・・・待てよ。もしかしてメアリーのヤツ、オレに裸を見られたから恥ずかしがっているんじゃ・・・?」

そのとき彼の脳裏に蘇るのはメアリーの肢体。
人間不思議なもので、あの時はヴァイト・タートからメアリーを助けることしか考えていなかったはずなのに、なぜかメアリーの裸はしっかりとその網膜に焼き付いていた。
しかしその前にはもっと恥ずかしいことをいろいろやってたりするわけで。
まだ若い邦人は堰を切ったようにあふれてくる煩悩の嵐に、うれしいやら恥ずかしいやら申し訳ないやらでしばしその場で1人芝居を繰り広げるのであった。

キィッ・・・

「・・・ん?」

そんな時。背後で浴場の扉が開く音が聞こえた。
この浴場は川べりにあるおかげで、24時間誰でもいつでも利用できる。
誰か他の客が利用しに来たのだろう。
今まで1人芝居を繰り広げていた邦人は、変な目で見られまいとあわてて平静を装って客が来たであろう入り口を見る。

「メっ・・・!?」

そして絶句する。なぜなら入ってきたのは他でもない、メアリーその人だったからだ。
なんで?どうして?この世界の人たちって混浴で風呂に入るのが習慣なのか?
衝撃の展開に、邦人の頭にさまざまな疑問が浮かんでは消えていく。
消えていく主な理由はバスタオル1枚を前にかけただけのメアリーの肢体がきれいだったことと、彼女が顔を赤くして恥ずかしがっていたからだ。
ちなみにこの世界、地域によって文化・習慣も大きく異なるが、基本的に風呂は男女別々に入るのが一般的である。

「あ、のっ。そ、そんない見ないで・・・」
「へっ?あっ!?ご、ご、ごめんッ!?」

メアリーの一言でようやく再起動した邦人は、あわてて回れ右して視線をそらす。
その動きの早いこと。神速の動きとはこのことかと思えるほどであった。

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