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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 44


(大丈夫だよ、邦人っ。
 どんなことがあっても、どんな目にあっても、私は邦人のそばにいてあげる。
 私が邦人を支えてあげるからねっ・・・!)

すれ違う心と交錯するそれぞれの思いを胸に、邦人たちはゆっくりとトロツ村へと進んでいく。
まるでこれまですごしてきたことで培われたお互いの絆を確かめ合うかのように。

――――

その後2人は魔物に襲われることなく、無事村にたどり着くことができた。
それぞれ思うところある2人は言葉少なに宿を取ると、案内された部屋に荷物を置いた。
そしてようやく一息ついたところで、メアリーが何か決心したかのような表情で邦人に話しかけた。

「あ、あのっ、邦人?ごはんまでまだ時間があるから、お風呂にでも入ってきたら?」
「え、でもそれだったらおまえからのほうがいいんじゃないか?」

レディーファーストということで順番を譲ろうとする邦人に対し、メアリーはそんな必要はないとばかりに断った。

「いっ、いいのよ私はっ!
 ほ、ほら私、さっき湖で水浴びさせてもらったことだしっ。ねっ!?」
「お、おおぅ。そ、それじゃお言葉に甘えて・・・」

メアリーの妙な気迫と、やむをえなかったとは言えバッチリ彼女の裸体を拝んでしまった負い目に、邦人はあっさりとメアリーの言うとおりにすることにした。
邦人が風呂に入るべく部屋を後にすると、メアリーは安心したかのようにため息をついた。

「よ、よぅしっ。とりあえず第1関門突破ねっ。あ、後は・・・」

メアリーはそこまで言うと、急に耳まで顔を真っ赤にさせる。
沸騰直前のやかんのように、今にも煙を噴き出しそうな勢いだ。
結局メアリーはそれからしばらく顔を赤くしたままその場に留まっていたが、5分後、何かを決意して部屋を後にした。

――――

その頃。1人宿屋の風呂場に来た邦人は、脱衣所で服を脱いでいた。

「メアリーのヤツ、湖でモンスターに襲われてから何か様子が変だな。
 やっぱりあのカメの化け物に襲われたのがショックだったのかな?」

的外れなことを考えながら全裸になった邦人。
ここに来る前からアウトドアが趣味だった邦人の身体は、この身体に来てからさらにたくましく、男らしいものに成長した。
以前はこれでもメアリーを守りながら旅していけるのかと不安に思っていたが、今では自信に満ち溢れ、1人の『男』としてのたたずまいを感じさせる。

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