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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 37

冷えピタも当てにならないと見ていいだろう。後は一年前と変わりない。魔法瓶の中身が出発前に入れた水ぐらいだろう。
「そういえば、浄化フィルターの作り方ってどうだっけ?」
最近、薄れつつあるサバイバルスキルを必死で思い出そうとする。
「なんか言った?邦人」
「いんや。最近使っていなかったサバイバルスキルを思い出そうと思って」
「そう……」
照りつける日差しが徒歩だけで火照った二人に容赦なく降り注いだ。




「なぁ、メアリー。そろそろ飯でも食わないか」
朝、東の果てから顔を覗かせていた太陽が頂点に差し掛かりかけた所で邦人が声を漏らした。
あれから休む事なく、ときどき魔法瓶に入った水を飲むぐらい以外何も口にしていない。その中身である水もそろそろ心ともなくなってきた。それに加えて腹の減り具合もいい頃合だ。
「そうね。確かこの辺りに河があるからその近くで休みましょう」
あと少しとばかりに彼女も気合を入れる。汗まみれの体が気持ち悪くて少しでも早く何とかしたいのだろう。
やがて、五分ぐらい歩いて茂みを掻き分けると涼しげな河が邦人達の目に飛び込んできた。
「わぁ……気持ちよさそう」
「そうだな。とりあえず、先に飯にしようぜ」
「それもいいけど、私は先に汗を流してしまいたいわ。気持ち悪いし」
邦人としては早く飯を食いたいだろうし、メアリーとしても汗の匂いと気持ち悪さが気になるのだろう。
「そうか。なら、先に食べてていいか?」
「うん、構わないわよ。それと覗かないでよ」
ウインクしてメアリーは茂みの奥へと姿を隠す。
互いの裸を見た仲だが、それはそれ。恥ずかしさの方が勝っているのだろう。そもそも、そういう雰囲気でもない。
「なんか遭ったらすぐに呼べよ」
出かける前にリュックに詰めたメアリー特製の弁当を探しながら邦人は一言メアリーに声を掛けた。
メアリーは『わかってるわよ』と軽く手を振ると、水浴びを楽しみなのだろう、早々に茂みの奥に消えた。
メアリーは周囲に邦人がいないことを確認すると、すぐに服に手をかける。
上着を脱ぎ、スカートが地面に落ちる。
そして胸を覆うサラシを解き、股間を覆う腰布をほどく。
そしてそれらが水しぶきで濡れないように近くの枝にかけると、一糸まとわぬ足を水に浸した。

「・・・っ、」

その冷たさに一瞬息を呑むが、すぐに慣れて裸身をどんどん河の深みへと沈めていく。

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