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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 24




翌日。体を存分に休めた邦人は若いこともあってその一日で回復していた。
寝ていた分の仕事を取り戻そうと、早速ダラスに聞いてみるものの……反対する者が多く、狩りには出せないと言われてしまった。
ダラス自身は助かると言う事もあって賛成に回っていたが、予想以上に多かったのだ。
狩りが駄目ならば、農作業を手伝おうと思ってそっちの方にも顔を出したのだが……リーダーである女将さんが難色を示してしまった。
気が付いてみれば村人のほとんどがよそよそしいのだ。まるで腫れ物を扱うように。邦人が近づけば、理由をつけて逃げる。
結局、やる事もなく。メアリーの負担にならないように家事をする事にした。


同じ頃、メアリーは同じ村人から邦人について聞かれていた。
「ねぇねぇ、メアリー。あなた、邦人が怖くないの?」
「怖い?なんでよ」
何を当たり前の事をばかりに首をかしげる。
「だって、あのオーガさえも倒した得体の知れない力は邦人の魔法でしょ。あれって私達も触れたら死んじゃうんじゃない」
「何馬鹿な事を言っているのよ!!あんなの邦人が私達に使ってくる訳がないでしょ!!だから、皆避けていたの!!」
「触れただけであんな風になるのって異常じゃない!!おかしいわよ、あの人!!」
「それだけで信じられないっていうの!!邦人の事を!!あいつはね、私を護ろうとして、数倍も背丈が違うオーガに必死で立ち向かったのよ!!それはもう、怖かったわよ!!泣きたいくらいに!!でもね……邦人はそれでも立ち向かったわ。たとえ、剣を失っても殴ろうとする勢いで。私は……私は邦人以上に果敢な人は知らないわ!!悪いけど、帰らせてもらうわよ。気分悪いから!!」
メアリーは怒っていた。今では身内とも言える人を恐れる村の人達に。
その言葉に唖然となって、呆然となった村人達をメアリーは気にする事無く、そのまま作業をする気も無くなって帰っていった。

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