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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 23

どうやらPSYの後遺症から立ち直っていないらしい。
そして邦人が原因不明の痛みに悶える中、メアリーが邦人の悲鳴で目を覚ました。

「ん・・・?く、邦人っ!?目が覚めたの!?い、いやそんなことより大丈夫?!
 病み上がりなんだから無理しないで!」
「だ、大丈夫・・・いちちッ!?」
「どこが大丈夫なのよっ!?アンタ、そもそも3日も眠ってたのよ!?
 おとなしくしてなさいっ!」

すったもんだの末、ようやく痛みの引いた邦人はメアリーから事の次第を聞くことにした。
何しろ彼には気を失う直後から目覚めた今までの記憶がない。
3日も寝込んで、思い出そうとすれば頭痛するとなれば自分に何が起こったか聞きたくなるのは当然のことだろう。
「そっか。あれから三日も……わりぃ、心配掛けちまって」
「お腹すいているわよね?待ってて、今何か作ってくるから」
「ああ、出来れば消化のいい奴を頼む」
「任せておいて」
そう言ってメアリーは部屋を出て行く。ドアが閉まる音を聞いて、邦人はあの時の……オーガに立ち向かった際に起きた異常を思い出す。
「何が起こっているんだ。俺の身体に……」
湯気立つ血液……短時間で血液が沸騰した事になる。骨を残して爆散したのは膨張によって身体が耐え切れなかったのだろう。
その後の神経が焼き切れるかと思えるほどの頭痛。これじゃ、まるで超能力者にでもなったかと思って……
「何を馬鹿馬鹿しい事を考えているんだ俺は……これ以上、夢や御伽噺のような空想が出て堪るかって」
馬鹿馬鹿しい、ありえないと思って考えるのを止めた。実際、この馬鹿馬鹿しいとも思える考えが当たっているとは邦人も思わなかっただろう。
「出来たわよ、邦人」
「あ、ああ……」
作ったスープをトレイに載せて、部屋に入ってきたメアリーの声で現実に引き戻される。
とりあえず、今は疲弊した精神を取り戻す事が先決と考え、スープを口にしつつ、体を休めるのだった。

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