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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 16





メアリーとすれ違ってから、お互いが顔を合わせづらく、気まずいまま時間は空しく過ぎた。村の中央広場では今回の狩りのメンバーを選抜している。
「悪いが、邦人。今回、おまえは外れてもらうぞ」
あまりなダラスの宣告に邦人は衝撃を受ける。
「な、なんでですか!!」
その言い様に邦人はカッとなってダラスに問い詰める。
「理由としてはそんな状態では狩りの同行は認める訳にもいかん。あと、今回は主に弓矢が中心だからな」
「けど……」
「けどもしかしもない!!足手纏いが居たら成功するものも成功せん!!お前一人を庇ってやる余裕は端っからないんだ!!わかったか、小僧!!」
ダラスの迫力のある一喝で邦人は口を噤みざる得なかった。
「残念だったな、役立たず」
「グラ、おまえも外れてもらうぞ。有頂天になっているような馬鹿を連れて行くほど愚かじゃないんだ。足を引っ張るなら一人でやってろ」
公平にと言わんばかりにグラにも宣告する。結構、容赦の無いダラスの一言がぐっさりと精神的にグラを抉ったように思えた。
「他にも外れた奴がいるが、そいつらは女共の護衛をして貰う。実はここ最近、この辺りにオーガが出没するようになったらしい。であったら、女共が逃げる時間ぐらい稼いでやれ」
ダラスのその一言で狩りの打ち合わせは締められ、邦人は今日もメアリーとすれ違ったままの家に戻るのであった。



なんとかきっかけを作って話したい邦人。それを避けるかのように理由をつけて離れようとするメアリー。
狩り組みと収穫組みに分かれて行動する当日。邦人たち護衛を付けて、女性達を中心とした収穫組みと共に出発した。
山菜や果物の収穫は女性達が談笑をしながら順調に進んでいった。とてもこの辺りが危険とは思えないほどほのぼのした和やかな雰囲気。
ただ、邦人は釣りの道具があれば川魚ぐらいは取って昼ご飯のおかずに出来ただろうなと思っていた。

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