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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 45

そのまま頭を打ち付けると思ったのだが・・・・落下時に受身を取ったサークが、オレと距離を取るように転がる。
さすがに前の反対派の時のように、あっさりとスピンしたまま頭を打つようなことはなかった。
あたりにはサークの腹から流れた血が、円形に飛び散っている。
よく見るとサークの腹の傷口が変な形になっていた。オルゾスは狭霧が斬った箇所を角で突いたらしい。
オレも奴に体勢を立て直させるつもりは無い。既に奴目掛けて突進していた。
「どああ!」
「ちぇすとー!」
オレの左横を走る影。狭霧だ。
「斬奸刀弐の太刀!」

ガキガキガキガキィンッ!

すさまじい猛攻。その重い一撃一撃に、必死に受け流すオレの手がしびれ、力が抜けていく。

「・・・っの!ナメんなぁっ!!」
「ぐおぉっ!?」

不利を悟ったオレは、ヤツの顔面に毒霧を吹き付ける。
反射的にサークは顔を抑えて身悶える。
しかしそれは一瞬のこと。次の瞬間、サークの瞳に怒気と殺意がみなぎる。
もっともオレにはその一瞬で十分だったが、ね!
オレは一瞬のスキを突いてサークに渾身の突きを放つ。
狙いは心臓。どんな理屈か知らないが、どこを狙ってもすぐに回復するのなら、一撃必殺でしとめてやるッ!
それに対し、サークは右手で顔を抑えたまま、左手の得物をポイと投げ捨てた。

「え・・・!?」

身を守る武器を捨てたことに驚いたオレの目に映ったのは、手のひらを向けて左手を引くサークの姿。
そうだ、サークにはアレがあった・・・!
自らのミスに気づいた瞬間、サークはオレの懐に飛び込んでその手のひらを押し当てていた。

ズドムッ!!

「・・・ッカ!?」

すさまじい衝撃とともにオレは壁まで吹っ飛ばされた。
わ、わかってたけど、これは・・・キク!
掌底と気弾の・・・2重・・・攻撃っ・・・!

「ラグっ!?」
「ッ!!バカッ、気を抜くなッ!?」

オルゾスが吹き飛ばされたオレに気を取られた瞬間、サークの拳が、今度は彼女のボディに打ち込まれていた。
「ぐあっ!」
オルゾスが悲鳴を上げる。
「砕奸刀!」
狭霧の斬撃が、血を流しながらオルゾスを殴る彼女の今度は心臓を狙う!
だがサークは只者ではなかった。奴の両目と口が同時に光を放つ!!
口からはオレと同じエネルギー弾、眼からはオレがやったのと同じレーザーアイ。
確かにオレは様々な魔物を素体にしたというから、オレと同じ能力を持っている奴がいてもおかしくは無い。
さっきのように全方位攻撃されるのを恐れたのか、狭霧は左に飛び、エネルギー弾を避ける。

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