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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 263

「子作りだけがフォローのやり方ではありませんよ。
 キスしたり抱きしめたりするくらいのスキンシップなら許します」
「私は耳元で甘い言葉をささやいてほしいですね〜。
 『愛してるよ』なんて言われたら・・・キャッ♪」
「ほらほら、ラグ様。いろいろ教えてあげますから、この機会に女心というのをしっかり勉強してくださいね?」
「お?おお・・・」

オレは勉強という言葉に少々抵抗を感じたが、オルゾスたちを激怒させたあの時のこともある。
ここは彼女たちの言うとおり、女心というものを学ばせていただくことにした。
学ぶ、と言っても基本的には話したり頭なでたりとイチャイチャするばかりだったが。
戦っては女たちを貪るばかりだったオレは、そのゆったりとした時間の流れが不思議と心地いいと思ってしまった。
もちろんそれを他の誰かに言うつもりはない。
この場限りの秘密の話だった。

――――

(・・・よけいなことを)

暗闇の中、水晶玉ですべてを見ていた女は心の中で小さく舌打ちをする。
彼女の見つめる水晶玉には出産後の楽しい家族計画やら女心などを語り合うオレとアンジェラたちの姿が映し出されていた。
女にとって、オレは・・・否、この迷宮のすべてが復讐の道具であった。
中でも禁忌の者と称される存在であるオレは、女にとってとても重大な位置に立っていた。
戦いと女をエサに暴走気味だった力を安定させ、兵力の状況を画策していたのだが。
まさか現状でこんな穏やかな時間を過ごすとは思わなかった。

(これがきっかけでよけいな知恵や考えを身に着けねばよいのだが・・・)

女はこれまでさまざまな策を弄し、網を張り巡らせてきた。
もちろんこんなときのための対策も考えてはいたが、膨大な時間と労力をかけてきただけに、その不安を隠すことができない。
失敗すればまた1からやり直しなのだ。
下手をすればすべてが破綻し、女の目的がかなえられなくなる。
それだけはなんとしても避けたい。

(あせるな。計画が思い通りに行かないことなど、最初から予想できたこと。
 少しずつ少しずつ・・・軌道修正を加えながら、躍らせるのだ。
 すべては私の夢のために・・・)

女はそう自分に言い聞かせながら、水晶に映るオレを見つめていた―――。

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