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デメリアの門
官能リレー小説 - ファンタジー系

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デメリアの門 2

宿泊施設には既に先客が居た。大斧と革の腰布を装備した、いかにもウォーリアといった雰囲気の大男だ。
彼の名はベルトルト。
ベルトルトは酒場の隅の方で度の強い酒を飲み、大きな肉をかじっていた。その行動も筋肉質な戦士の見本という感じだ。
3人の男は、そのやたらと露出の多い斧使いから目が離せなかった。
この村に来た目的が気になってきたからだ。ここには強いモンスターでも居るのだろうか。
一応3人とも基本的な剣術を取得してはいる。明らかに上級者な雰囲気の大斧使いが気にならないわけがなかった。
まず赤い瞳のエルフ、アクセリが彼を話題にする。
「なんだか強そうな人ですね…、駆け出しの冒険者には見えませんね。この村になんの用事があるのでしょうか」
相変わらず、大男は肉をかじっている。アクセリに噂されているとは気づいてない。
青い瞳のエルフ、ブルックリンが噂話に続く。
「武器も大きいですね。パワーファイターといった感じに見えます」
「そうですね…」
と言うのは金の瞳のガルト。
3人とも丁寧な口調をしているのでまるで貴族の品評会のようだ。彼等も冒険者だとは思えない。
一応3人ともそれなりに締まった体型をしてはいるが、すぐそばに大柄なベルトルトが居るのでますます軟弱な貴族らしく見えてしまっている。
その三つ子の貴族の様なエルフ達はベルトルトと違い、巨大な肉ではなくパンとサラダのセットを注文していた。
安価で量の多い、堅実な注文だった。
アクセリが話題を変える。
「さて、これからどうしましょうか…」

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