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おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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おてんば姫、ファニーの冒険 233

レイはファニーを離すと列に戻り、聖騎士達は一斉に右足を前に出し、足の裏を見せる。
「我ら『飼育係』の足裏を綺麗にし、我らに従うことを誓え。」
その声は今にも泣きそうに裏返っていた。
目元は見えないが口元は歯が砕けんばかりに食いしばっていた。
ファニーは聖騎士達の前に膝間付くと、胸を床につぶれんばかりに押し付けて四つん這いになり顔を足の裏に近づけた。
ファニーは彼女達の態度を見て覚悟を決めるしか無かった。
彼女達は恐らくいい飼育係にならなければペナルティがあるのだろう。
恐らく自分にもペナルティはあるだろうが、自分の事はどうでもいい。
だが、その自分の処遇こそ彼女達を苦しめ、そしてこんな態度で居る事も苦しめる要因だと言う事も理解できた。
なら彼女達を苦しめない為にも、ファニーが彼女達に飼育される事・・・全てにおいて、彼女達を頼りに生きていると思わせなくてはならない。

ファニーは覚悟を決めてレイの足に顔を近づける。
「ああ・・・愛するレイ様に飼育して頂けるなんて光栄です。レイ様には誠心誠意お仕えしますわ」
足の裏を舐め、レイを見上げるファニーと仮面の中のレイの瞳が合う。
彼女は必死に耐えるがファニーは微笑み、何度もレイの足裏に舌を這わせキスをする。
彼女達に自分が望んで飼育されると理解して貰う為に・・・
ファニーは精一杯、彼女達を愛し頼りにしていると言いながら、マチルダ、タニア、エイミーにも同様にしていく。

彼女達の口から押し殺した嗚咽が漏れる。
だがお互いの為にも、彼女達も飼育係になりきって貰わなくてはならない。
「飼育係様・・・ファニーは我が侭で世間知らずな娘です。立派な雌姫となるには、飼育係様の躾を必要としています。ファニーが立派な雌姫となるよう、飼育係様で厳しく躾て下さい!」
睨むような強い瞳。
言い方こそへり下っているが、それはファニーが彼女達に職責を全うせよと、姫君としての最後の命令だった。
ファニーは震えていたが、強い瞳で彼女達を見る。

レイ達もファニーの決意が理解できたのか、表情を引き締める。
ファニーに覚悟があるなら、聖騎士として忠誠を誓った主の為に覚悟せねばならない。
お互い生き抜く為にも、飼育係を全うせねばならないのだ。
「流石に雌姫となるだけはある。ファニーさ・・・いや、ファニー!、しっかり飼育して可愛がってやる!」
そう言うレイの声にも決意があった。
悲壮な覚悟の主従は、生き抜く為にお互いの立場を入れ替える。
その先に何があるかは、彼女達は想像すらできなかった・・・



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