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おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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おてんば姫、ファニーの冒険 232

「私だって好きで飼育される訳じゃない!」
扉から出て行くダス・ライヒの背中に怒声を浴びせるがダス・ライヒは意に介せず戸を閉めた。
ファニーは怒りに身を震わせて血が滲みそうになるほど唇を噛み、こぶしを握り締める。
さらには悔しさや悲しさがあふれ出しそうになるのを堪える。
いつ『飼育係』である聖騎士達が来るかわからない。
彼女達に弱気な自分を見せるわけには行かない。
しかし…ダス・ライヒが去った方向を睨みながらも、ファニーは身体の奥底から沸き上がってくる淫らな熱を感じていた。
変化した身体や凌辱された事で、ファニーは怒りや屈辱と同時に、凌辱や恥辱を心待ちにするような気持ちが沸き上がってきていた。
涙と同時に秘裂から淫らな汁が溢れてきそうだった。
(私…どうなっちゃうんだろう…)
怒りと屈辱、相反するように凌辱と恥辱を求めている自分に、ファニーは身体の震えが止まらなくなっていた。

カチャン…きぃぃぃ

躊躇うようにゆっくりと扉が開く。
ファニーがそちらに目を向けるとレイを初めに聖騎士達と思われる者が入ってきた。
彼女達はいずれもエナメル質のロングブーツ、肘の上まである長手袋、恥部を覆わないコルセット状のボンテージ、大きなスパイクの着いた首輪、そして羽を広げた蝙蝠のようなドミノ(目を隠す仮面)を着けていた。
ドミノは黒く目を見ることができず、口元でしか表情がわからないが、その表情はいずれも食いしばるように引き締まっていた。
ピンヒールになれないのか歩きがぎこちない。
聖騎士達はファニーの前に横一列に並ぶ。
「みんな…」
ファニーが声を掛けようとするとレイと思われる女性の手が横に凪ぐように裏手でファニーの口元を叩いた。
呼吸が一瞬止まり怯んだファニーの髪の毛を掴み、足元を払うと頭を床に叩きつける。
「貴様、『飼育係』である私達に馴れ馴れしい声を掛けるな」
声は紛れもなくレイのものであるが、その声は震えている。
「姫様…がぁっか!?」
タニアらしき者が声を出すと突然苦しそうな声を上げ首輪を掻き毟りながら膝間付いた。
「げほっけほ・けほぉ!」
苦しみはすぐに取れたらしく咳き込みながら立ち上がる。
ファニーの頭を押さえつけるてがブルブルと震えている。
ファニーはこの震え方を良く知っている。
プライドを曲げなければならない、弱い自分への憤りに色々な怒りを混ぜたもの。
「そう、そういうこと。わかったわ。『飼育係』様。
貴女は私に敬語なんて≪使えない≫
私は貴女に敬語しか≪使えない≫のですね?」
「理解が早くて助かる。
では、我らを『飼育係』と認める服従の証を示して貰おう。」

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