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空〜KU〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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空〜KU〜 7

一区切り、哀しみをぶちまけた舞姫は影汰を部屋に招き入れた。
「でもね…支配人さんはゴマカし無しでお給料くれたし、先輩のお姉さんやおカマさんも優しかったし…こうして旅に出る事も許してくれた…」
それが自然な流れであるかのように…二人は肩を寄せ合い、唇を重ねた。
「ねぇ…女の人と…えっちした事…ある…?」
一呼吸、間を置いて答える影汰。
「女の人とは…まだ…」
その答えに、影汰の屈辱的な過去を察する舞姫はそっと、影汰の頭を胸に抱く。
「キミもいろいろあったんだ…?」

「僕は…物心つく前に両親を鬼に殺されて、伯父に引き取られたんです。」
舞姫の胸の中、影汰は語る。
「アル中の退役軍人で…毎日働きもせず、僕にスリや万引きで稼がせて…逆らえば…」
もそもそと尻を押さえる影汰。
「ある日そんな伯父がヤケに上機嫌で、僕に銃の扱いを教えてくれる様になったんです…上手に出来れは褒めてくれて、失敗したら優しく慰めてくれて…初めて伯父さんが『父親』に見えてきて…すごく嬉しかった…。」
伯父から貰った物なのだろうか?腰の22口径リボルバー、安物だが手入れは良い様だ。
「でも現実はそんな甘くなかった・・・ある日、伯父に連れられ僕は闇賭博の場所に行きました。しばらく、伯父は賭け事を楽しんでいました・・・でも賭博場のムードが変わりはじめ、慌てた様子で駆け寄り僕の耳元でこう囁いたんです。『ここの奴ら皆殺しにしろ』って、僕は恐かった・・・また伯父が昔の伯父に戻るんではないかって・・・だから僕は・・・そこにいる人達を伯父に貰ったこの銃で打ち殺したんです・・・」
9連発のシリンダーに、8発の22口径弾が真鍮の輝きを放っている。
「ハイエナの様に…死体から金貨や札束を集める伯父の姿に絶望した僕は…僕は…」
「もういい…もういいから…」
舞姫は痛いほど影汰を抱き締めながら、自らの着衣をほどいていった…。
「影汰・・・」
「舞姫さん・・・」
「私はあなたの気持ちがよくわかる・・・だから私が癒してあげる。」
そう言うと舞姫は影汰の手を自分の膨らみえともっていった。

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