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blood&witch
官能リレー小説 - ファンタジー系

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blood&witch 79

喜々として槍を振り回すビーザスを見てフェイクは溜息をつく。

「おい」

そんな3人の頭上から突然声が降りかかった。
見上げるとそこにはマストのロープに掴まって近くまで来たアインがいた。
身構える3人に対し、
「んな身構えなくても今はお前らと殺る気はねーよ。ここに来たってことはお前も先刻の死合の邪魔した奴に一発入れに来たんだろ?」
フェイクに向けて楽しそうにニヤリと笑い、アインはフェイク達のいる甲板に降り立つ。
「ここで一つ提案があるんだがどうだい?」
「まず、その提案ってやつを聞こうか」
「なに、簡単さ。一緒にあいつらを倒さないか」
「それで俺らになんのメリットがある」
すると、アインは人差し指をたてた
「まずその1。この船と心中しなくてすむ」
「それはお前らと組まなくても、どちらかの船を奪えばいい話だ」
「お前らは船を動かせないし、海図も読めんだろ」
「そんなの操縦士を脅せばすむ」
「うちのは死んでもきかないさ。あっちのほうはラリっているうえ素人同然の腕だぜ」
「それじゃあ俺らのメリットはなんだよ」
「そこでその2」
アインは中指をたてた
「俺たちがお前らを目的地まで送ってやる。うちの船はかなり高速の設定にしてあるからな。地の果てでもないかぎり、3・4日で着く。悪くないだろ?」
「まあな……」
「最後にその3」
アインは薬指をたてた
「奴らの宝をいただく。分け前は平等に半々だ」
アインの提案をフェイクは考えていた
「どうだ?悪い条件じゃないだろ」
「……お前の条件は何だ?」
思案中のフェイクにかわりナリナが尋ねる。
「おっ、姉さん乗り気かい?当然俺達の方はいい加減あのハイエナ野郎を何とかしたいんでね。奴等、最近何かどでかい組織と組んだらしくて簡単には追い払えなくなってたんだ。あの船だってそうだ。前はもう一回り小さかったんだぜ」
「組織…?もしやそれは『神の眼』という組織ではないか?」
だとすれば、先程ナリナに媚薬をくらわせたおおよそ海賊とは言い難い奴がいても不思議では無い。
「そんな名前だったような気もするがはっきりとはわからねぇ。で、どうするんだ?」
フェィクは考えた。
「聞くかぎり俺たちには、有利な条件だ、しかし奴らを倒したあとに裏切られるかも知れない・・・。」

そう考えていた時


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