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blood&witch
官能リレー小説 - ファンタジー系

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blood&witch 41

もはや恒例となったナリナとビーザスの火花を見ながら
「ある意味モテモテですね…」
とドン引きなステイの呟きに
(俺って女運ねーのか?!)
とげんなりしているフェイクであった

「…あ、街が見えてきましたよ」
もはやナリナとビーザスの火花に我関せず(ある意味賢明)なフルルの言葉に一気に表情を強張らせる二人
「な、なんですの。結局噂にビビってるじゃありませんか」
「ふ…ふふ…、そう言う貴様こそ声が震えてるぞ」
(((結局二人とも怖いんじゃ!?)))
そう心でツッこむ3人であった
ハインタッドは古風な造りの街で、整理された石畳と石造りの民家が軒を連ねていた。だが活気はなく、人影はなかった。
「薄気味悪いな…とりあえず宿とらねーと…」
一行は街で宿を探し始めた。

しかし―――。

「ここも駄目なのかよ!?」
「申し訳ございませんが…」
宿屋の主は辛辣な表情で一行を拒否した。今のが最後の宿であった。
「やはり奴のせいか…?」
フェイクの頭に先程の噂が蘇る。断頭の亡霊…

「どうするんですの?フェンリル」
宿は全て使えそうにないし、かといって野宿は避けたい。それに存在するかもわからない恐怖に怯え続けるのも疲労の原因となる。
「…仕方ない」
ナリナはそう言うと、街の北側の町長の屋敷に向かって歩きだした
「お、おい、ナリナ。どこ行くんだよ」
フェイクが慌てて後を追いながら尋ねた
「気がのらないが、考えがある」

そして、一行は町長の屋敷の前にきた
屋敷は二階建のレンガ造りで落ち着いた雰囲気を醸し出していた
「こんだけ広ければ、部屋には困らないな」
そう呟くナリナの言葉に、全員が『?』と思った矢先に、ナリナはドアをたたいた
「はい……」
来訪者を確認しようと使用人が薄く開けたドアをナリナは無理矢理こじ開けた
「なっ、なんです「町長はいるか?」
使用人が叫ぶよりも早く、ナリナはドスのきいた声で制した
その時、
「何事かね!」
声のするほうには、町長らしき男が立っていた
昔は剣士か何かだったのだろう。一時期本気で鍛えたような体付きをしている。しかし、その風貌を台無しにしてしまうものが腹の辺りにたっぷりついていた

「なんだね!貴様等は!」そう怒鳴る町長に、ナリナは町長に真っすぐ向かっていった
「おい」
「なっ、なんだ」
面と向かうと、町長のほうが少したじろいだ。美人の凄味ほど恐いものはない

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