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人獣種
官能リレー小説 - 異種姦/獣姦

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人獣種 5

その名前に恋治はピクリと反応する。
神代学。それは今もっとも有名な、全国指名手配中の犯罪者の名前ではなかったか?
恋治が困惑する中、映像の神代学は言葉を続けた。『人獣は、いい。汚れきった人間と違い、とてもきれいで純粋だ。
 できることならこんな箱庭に閉じ込めず、もっと自由にしてやりたいが・・・私1人ではそれはかなわない。
 醜く汚いと常日頃から蔑んでいるはずの人間たちのせいでね。まったく忌々しい・・・。
 ああ失礼、話がそれてしまったね。それでは本題に入ろう。
 人獣に気に入られ、ここまでやってきた君に私がこれまで培ってきたものすべてを受け取ってもらいたい。
 それはこの楽園に住む人獣だけではない。私の頭脳に収められた膨大な知識、資金その他もろもろ、だ。
 人獣に導かれてここまで来た君にはその権利がある。もちろん断ってくれてもかまわない。
 何しろ、君が私のすべてを継承するにはいくつかの非人道的な行為も体験してもらわなければならないのでね。
 もし受け取る気がないのなら、この場で帰りたまえ。ここで見たことすべてを忘れ、日常に戻るといい。
 だがこれだけは断言しておこう。君が私のプレゼントをすべて受け取ってくれるのならば、ここはまさしく君だけの楽園となるだろう。
 ―――1分待つ。それまでに答えを決めておいてくれ』
恋治は人生の中で、飛び切り大きな分岐点に立っていることを一瞬で理解した。
非人道的、という言葉に恋治は迷う。
しかし、ここでの体験は忘れたくはない。
恋治は頭が混乱してきた。たったそれだけで既に20秒が経過していた。
あまりにも時間が短すぎる!焦りが更に判断を鈍らせる。
どちらを選んでも後悔する事になるだろう。なにか第三の答えに逃げたい…そんな思いでいっぱいだ。
とにかく誰かを苦しめる気にはなれなかった。恋治は無難な道を選んだ。
「俺は非人道的な事はやらない。プレゼントは受け取らない」
ディスプレイの中の男がピクリと動いた。
ムービーがつぎはぎになっているせいで時たま乱れが生じるが、それ以外は生身の人間と会話しているようだった。
「君ならそう答えると思っていたよ…そうでなければここまでたどり着けなかっただろう」
この回答に恋治はほっとした。それが正解だったらしい。
しかしその知識とやらを貰えない、というのは残念に思える。
ディスプレイの中の男の態度を見る限り、仮に貰うと答えてもくれそうにはないが。
突然、なにかが開く音が響き渡った。どこかで扉が開いたらしい。
研究室の扉が開いたのか…。
奇妙な気持ちのまま、探索を開始する。

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