朝、目が覚めると……☆第2章☆ 2
蓮は両手に黒いビキニと青いビキニを持っている。そうだ、考え事をしてる場合じゃない、さっさとこの場を切り抜けなくては〜!
『そ、そうだな〜。蓮には白いビキニが似合うと思うなぁー、うん。』
『ホント?うーん、白かぁ。そっか♪』
白いビキニを手に取り、嬉しそうにはにかんで見せる蓮。ふふ、何だオイ、可愛い顔するじゃねーかよ蓮。全く、いつもそういう顔をしてくれてればどれだけ楽、いや幸せか・・・。
『帝!私はどうなんですの!何色なんですの〜!』
痛い痛い、首を掴むな揺らすな!苦しい〜!
『コラ!留奈!殺す気かぁ!・・・いや、もう死んでるけど。』
思わず本音が出てしまう。死んだとは言え、今はこうして実体化しているので、生きているのと変わらない訳だ。
『何を馬鹿な事を言ってるんですの!さっさと私に似合いそうな水着を選びなさいな!』
そんな俺の考えを知る由もなく、ご立腹の留奈。・・・ちょっとは労って。
『う〜ん、そうだな。留奈は・・・うん!紺だ!紺色のビキニが似合うと思う!』
『・・・紺。ふふ、いいじゃありません?さすが帝ですわね。』
ふぅ〜、助かっ・・・
『み〜くん!あ・ず・さ・の・は〜!?』
『帝さん!私のもまだなんですからね!』
・・・てない(泣
ああ、ハーレムなんて、健全な男子にとっては夢にまで見る憧れなんだろーけど・・・いざ手に入れてみれば、その苦労する事苦労する事。
水戸黄○の主題歌が浮かぶ・・・確かに人生楽ありゃ苦もあるんだな。いや、飴と鞭か?
ハハハと現実逃避に気味に笑って見せる帝。端から見ると可哀相な人にしか見えないが、彼女達は見逃すはずもなく。
『みーくん!聞いてるの〜!』
『そうですよ、帝さん!』
・・・はいはい(再び泣
よーし、それなら‥‥
ちょっと悪戯心が湧いた俺は、
「じ、じゃあさ真由、これなんかどうかな?」
と真由に渡したのは黒のビキニ。だが下は見事なTバック。
ふふふ、どうだ、さすがにこれは穿けないだろう、と鷹をくくっていると
「み、帝さんがそう言うなら‥‥」
っておいおい、真由いいのか?そんなの着たらビーチで注目浴びちゃうぞ
「そっかぁ、みーくんそういうのが好きなんだぁ‥‥それじゃあ‥‥」
っておい梓、冗談だって‥‥気付けよなぁ‥‥
あくまでも天然の梓は、嬉しそうに水着を選んでいる。
側で困惑気味の俺。
「みーくん。これならいいよねぇ〜〜♪」
と梓が持ってきたのは…真っ赤なビキニ。しかも細い紐付き!
ちょっと…そりゃ…って結構嬉しかったりして。
爆乳の梓なら結構似合ってるかもな。
「ま、まぁ…いいんじゃないかな。」
「へへっ♪」
嬉しそうに笑っている。俺は梓の頭を撫でてやった。
梓は気持ち良さそうにうっとりとしている。