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プレイボール!
官能リレー小説 - 学園物

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プレイボール! 117

とはいえ、練習の厳しさは照星高校の部活の中でもトップレベルと言われているため、入部志願者は中々現れなかった。
四月の新入生を待つのが現状だ。
そうなると、バックアップ要員の控えの部員達に奮闘してもらうしかない。直樹達主力メンバーとは実力に差があるが、それでもここまで辞めずに厳しい練習に食らい付いてきた。根性があるのは確かだ。
そのバックアップ要員もみんな個性的だ。
柊のバックアップに留まってはいるが、リードに自信を持っている下滝(しもたき)、どこまでも響く声を持つ木村、スーパーサブの佐伯(さえき)、藤井にショートを奪われたが、いつでも奪い返してやろうと企む中田、相川や松本とはまったくタイプが違う右オーバーの投手で、シュートが武器の松田。
野球はホームランや三振ばかりが華だ。
しかし、地味ながらもチームを支える選手が必要なのである。
そんな感じで照星メンバー18人は練習に挑む。
ある時、土居監督がメンバー全員を集めて告げる。
「今度の土日で遠征をする。土曜日は新越谷高校、と対戦する。日曜日は横浜みなと高校と対戦する。しっかり調整しておいてくれ!」
ハイッ!!
メンバー全員元気な返事をする。
初の遠征ということで、主力ならずサポートメンバーも気合いが入る。
新越谷高校も横浜みなと高校も甲子園出場はないが、埼玉・神奈川それぞれの県で中堅校として毎年そこそこの成績を残している。
県内で言えば、木更津商業に匹敵するレベルで照星としては手強い相手だ。

そして、土曜日を迎える。
照星の野球部員達はバスに乗り込み、対戦相手の新越谷高校に向かう。
新越谷はキャプテンで俊足好打のセンター平井がチームを引っ張っている。
エースナンバーをつける大西は、130km台のストレートとキレのあるスライダーを武器とする右腕だ。
秋の県大会は照星同様、四回戦で敗れてしまったが、既に春の県大会を見据えている。
そんな新越谷高校に照星の野球部員達を乗せたバスが到着した。

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