ボクの名前は宅尾ケイ。
円城高校に通う二年生です。
苗字と暗〜い雰囲気からオタクくんって呼ばれてます。
まあ、特技がパソコンって時点で世間一般ではオタクだよね。

この特技がパソコンってあるけど、一応本当の意味でパソコンが得意で、学生の時分ながら有料会員制サイトなんて作ってそこそこ儲けてます。
学校裏サイトって言うんだけどね。

このサイトがざっくりどんなサイトかって言うと我が円城高校に通う女子生徒のいかがわしい動画を共有するとその再生数に応じてその投稿者にお金が振り込まれる仕組みになっています。

動画を閲覧できるのは有料会員と動画投稿者のみ狭い界隈限定の動画投稿サイトなんだけど
口コミオンリーにも関わらず、おかげさまでそこそこ盛況となっております。

この振り込まれるお金なんだけど学生には大金で、はじめは盗撮動画なんかがアップされてたんだけど段々エスカレートしてきちゃって、今ではすっかりエロエロになっちゃいました(笑)
動画をネタに女の子を脅して言いなりにしたり、中には自分でエッチな動画をアップする悪い子もいたっけかな？
もう管理が大変ですよ。

今のところとても順調に運営されているこの裏サイトなんだけど、なんか嗅ぎつけてこのサイトを潰そうって動き出してる勢力がいます。
円城高校生徒会って言うんだけどさ。

生徒会長、高城マドカを筆頭に我が校のＳランク女子のみで構成された生徒会が、何やらサイトを潰そうとちょっかい出して来てるんだよね。
ボク、こいつらを逆に潰してやろうって思っててさ。

だからこれはボクと生徒会との戦いの記録。
そして生徒会役員たちの恥辱に満ちた戦いの記録だ。

※※※

ダンッ！と女生徒が机を思っきり叩く。
ここは円城高校生徒会室。
机を叩いた主は生徒会長、高城マドカだ。

高城マドカは長い髪を後ろに束ねたポニーテールが特徴の女だ。
文武両道、容姿端麗。やや激情家なのが偶に傷の円城高校の生徒会長である。

「まだ裏サイトに侵入も出来ないの？」

マドカは部屋に備え付けられたパソコンの前に座ってるおっとりとした女生徒に詰め寄っていた。

「ふぇぇ、やっぱり会員制の有料サイトなんで登録しないとムリですよ〜。でもとっても高くてとてもじゃないけど入れません〜」

詰め寄られていた女生徒は牛込マミ、一度見たら忘れない巨乳が特徴的な生徒会書記だ。

「落ち着けマドカ、マミに詰め寄っても変わらないだろう？」

マドカを諌めるのはスレンダーな体型ながらとても整った容姿で可愛いよりかはかっこいいと評される副会長の間宮サヤ。

三人はパソコンを取り囲み、秘密の会議をしていた。
議題は今、円城高校の生徒の間で密かに噂になっている裏サイトについてだ。
この裏サイトは過激な映像を投稿することで収益をあげることが出来、学校の女生徒が何人も犠牲になってると噂される疑惑のサイトで、生徒会としては見逃せない課題の一つとなっていた。

生徒会はこの他にも会計と庶務の計五人で円城高校の生徒会は運営されているが、内容が内容なだけに一年である他のメンバーには内緒での活動だった。

しかし、現状はサイトの存在こそ分かるもののその無機質なトップページに阻まれ進展が無くなっていた。
このままでは噂の真相も確かめることも出来ずに、生徒会役員たちは非常にヤキモキしていた。

「会長〜、やっぱり"これ"試して見ます？」

マミは画面のある部分を指を指しながらマドカに言う。
そこには、動画投稿と書いてあった。

この動画サイトは有料会員だけでなく、動画投稿者がVIP会員としてサイトの閲覧が出来るようになるのだった。

マドカはその言葉に渋い顔をしながら画面を睨みつけていた。