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学園の真実
官能リレー小説 - 学園物

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学園の真実 1

夕方の学校のプールに学校指定の水着姿の女子生徒が数人現れた。
彼女たちは水泳部の部員、というわけではない。
学年もクラスもバラバラ、ただはっきりわかるのは皆、美少女と呼べるルックスであること。
しかし彼女たちの表情は一様に不安そうなものだった。


「みんな集まったか」
「全部で9人だな……よし。全員揃ってますよ」

現れたのはジャージ姿の体育教師らしき男と、その男より明らかに年上で、黒のスーツ姿の男。白髪交じりだが体格もいい紳士だった。


「不安な顔をするな、君たちは選ばれし者なんだぞ」
紳士はそう少女たちに告げる。しかし少女たちの表情が晴れることはなかった。

「よし、集まった者、名前を呼ぶぞ」
体育教師が呼びだされた9人の名を読み上げていく。

「赤羽根早紀。川瀬明日菜。佐藤知花。高浜アンナ。中津凛。早瀬美鈴。松本夏奈。矢代奈々。和久井亜美。以上9人だ」
「あの…どうして私たち…」
呼びだされた一人、3年生の矢代奈々が不安そうに尋ねようとする。

「我々の言うとおりにすれば、悪いことにはならん。むしろいいことが待っているぞ」

 いいこと、とは何なのか。奈々には不安しかなかった。紳士の態度は丁寧で、威圧的なものでもない。だが、その柔和な表情の中にある目にはなにか邪悪な光が感じられたのだ。
「いうとおり、ですか」
 気丈に質問する。学園指定の水着は薄い。スーツ姿の紳士と対峙するにはあまりにも心細かった。それだけで何か公的な場所へ全裸で出されたような不安があった。さらに本能的に成年男性達には危険なものも感じていたのだ。
 といって他の女の子たちに頼るわけにもいかない。三年生として彼女たちを守ろうという義務感があった。
「ああ、そうだ。誰もが幸せになる。誰もが、な」
 背筋を嫌悪が駆け上る。いやらしい目が己の全身を嘗め回しているのを感じる。この紳士か。いや違う。
 気配を感じて振り返った奈々の目の前に、体育教師の獣臭い体があった。
 紳士が背後でははは、と快活に笑う。
「そうだな、最初はその娘から行こうか」
「へへっ、こいつはずうっと俺が目をつけてましてね」
 いったい何が始まるのか。奈々は総毛が立つのを感じた。
「3年2組矢代奈々、身長159cm、スリーサイズは上から88、57、85か。素晴らしい素材だね」
「3年の中では一番だと思っていましたよ」
紳士と体育教師の会話を、奈々は身体を震わせながら聞いていた。何故彼らが自分の…おそらくここにいる他の子たちのものもだろう…身体のデータを知っているのか。恐怖でしかない。

「おめでとう、矢代君。君には最初にこの『学園の真実』を教えようじゃないか。さ、こっちへ来るんだ」
「え? い、いや、嫌です! そんなの知りたくないです!」
「そういうな。おい君、頼むぞ」
「へへへ、お任せください。こういうメスガキの扱いは慣れてますから」

 体育教師の太く大きな手が奈々の華奢な腕をつかむ。

「痛いっ」
「おいおい君、傷はつけないでくれよ」
「ひひ。すみません」

 腕をつかんだままもう片方の肩に腕を回し、奈々を後ろからホールドする。顔にヤニ臭い息を吐きかけられ、奈々は顔をしかめる。

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