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憧れの先輩3人組は…
官能リレー小説 - 学園物

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憧れの先輩3人組は… 85

あれ、違うの?
英里紗さんひとりじゃ身体がもたないなんて言ってた気がするから3人で来るのが当たり前だと思っていたのに。
それ以外で誰が来るんだろう?

「はい、今日のゲスト!入っておいで♪」
英里紗さんがそう声をかけると…

「はい〜慶太さまぁ、再びのお世話でございます〜メイドの早坂来瞳でございます〜」
お、おい、まさかの凶悪コンビの登場ですか…

「ほら、入って来なさいって」
「まだいるんですか?」
「……失礼します」
来瞳さんに続いて、申し訳なさそうに佳奈さんが入ってきた。
「佳奈さん?」
「すみません、御嬢様の命令でして」
「あら、人聞きが悪いわね。確かに一緒に来なさいって言ったけど、どうしてもって言うなら無理に来なくても良いわよとも言った筈よ」
「佳奈さん。英里紗さんか来瞳さんに挑発されたか誘導されるかして引くに引けなくなったんですか?」
「御明察です」
「良いじゃない。素直になりなさいよ」
「御嬢様。一昨日あれだけ来瞳にちょっかいかけるな、手を出すな、と言っていた私が今この場にいるのは立場が無いと言うか恥知らずと言うか……」
「しょうがないわね。なら今日は私にトコトン付き合いなさい。コレは私からの拒否権無しの厳命よ」
「あの英里紗さん、良いんですか?」
「私だって彼女とは付き合い長いのよ。本心は嫌がって無いことくらい断言できるわ」
「…………」
気まずそうに視線を逸らす佳奈さん。

あぁ、佳奈さんも女の人なんだなぁ、と思うのであった。
その顔が不覚にも可愛いと思ってしまったのは…英里紗さんにはバレてるだろうなぁ。

「ではではぁ、慶太さまのためにもお夕食の準備をいたしますねぇ〜」
来瞳さんはテンション高めでキッチンに向かう。
この人の料理が楽しめるのはいいんだけどなぁ。

「来瞳ぃ、私も何か…」
「御嬢様はリビングでお待ちになっててくださいね?」
「佳奈さん、怖い怖い怖い」
「では素直に諦めてください」
「うー」
佳奈さんに制止させられる英里紗さん。

「慶太に私の料理の腕前を…」
「暗黒物質を大量に造成したりボヤ騒ぎを起こす方が腕前と仰られても」

「そんな漫画やアニメのメシマズヒロインみたいな人が現実にいたんですか?!」
「い、いや、大袈裟よ。そこまで酷くないって」
「もし御嬢様の手料理を慶太さんが食べようものなら慶太さんがお亡くなりになるか、生き残っても温厚な慶太さんですらブチ切れて絶縁されるレベルだと思いますけどね」
「じゃあ初めてウチに来た時に、結花さんと環菜さんが食材を持って来て、英里紗さんが別行動の上に食材は一切無しで着替え等を持ってきたのとか、3人で料理すると思ってたらすぐさまお風呂に乱入してきたのも実は料理下手が原因だったんですか?」
「えーとねぇ……」
「結花さんと環菜さんの判断でしょうね。御嬢様に出来そうなのは食器を並べる事か、食器に乗せる、注ぐ等の盛り付け位ですね。それすら余計なアレンジ、工夫をしないかどうか見張る必要がある位です」
「そんなに酷いんですか?」
「例えレトルト食品ですら信用してはいけません。料理下手の見本みたいな方で、兎に角独自のアレンジをしてオリジナリティーを出そうとして大惨事を引き起こしますから」

「あ、アレはね、ちょっと調味料の量を間違えただけで…」
「ちょっとどころではなかったような。さらに塩と砂糖を間違えるという典型的かつ初歩的なミスも…」
「うわーっ!言うなー!」
「なので、御嬢様をキッチンに立たせてはいけないのです」
「…………….……」

さすがの英里紗さんも反論出来ず黙ってしまった。
後で結花さんに聞いたら英里紗さんの料理の腕前は本当に酷いもので、環菜さん共々絶対にキッチンに近づけるなというのがお約束らしい。いくら親友でも惨劇はごめんだということだろう。小学生の頃の調理実習での惨劇エピソードも明かしてくれた。
因みに環菜さんは料理上手らしい。まったく人は見かけによらないものである。

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