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憧れの先輩3人組は…
官能リレー小説 - 学園物

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憧れの先輩3人組は… 81

「ところで言い忘れてましたが私や世話係のメイド等の関係者が宿泊する時は隣の部屋におりますので急用があればお声がけ下さい。看病等のやむを得ない事情が無い限りこの部屋に泊まる事は禁じられておりますから」
「えっ、隣の部屋も抑えてるんですか?」
「勿論です。此処はグループ所有のマンションですし、お嬢様達がいらっしゃる時の我々の待機場所が必要ですので。本来、我々はお邪魔虫ですし、邪魔と思われなくても皆様が仲良くされてる所にいるのは……」
そりゃそうだ。他人のイチャついてる空間に部外者は身の置き所が無いよね。
「では慶太様、本日はよろしくお願いします〜」
「いえ、こちらこそ。わざわざすみません」
「いえいえ、噂の慶太様の御世話なんて寧ろ役得ですよ」
「そんなものですか?」
「はい。寝泊りが別になってしまうのは残念ですけど」
「は、はあ」
「慶太様ならそれこそ私の身体全てを使っての御世話も大喜びでさせていただきますのにっ?!」
来瞳さんが言い終わる前に佳奈さんに背中を叩かれた。
「貴女、そんなにお嬢様を敵に回したいの?この方に軽い気持ちでチョッカイかけると地獄を見るわよ」
「じょ、冗談ですって〜」
「はあ、見に来て良かったわ。1人目、それも初日からコレだもの」
「でも佳奈さんだって興味有りますよね?お嬢様があれだけ自慢なさってましたから」
「好奇心は猫を殺すってね。私はお嬢様の報復の恐ろしさの方が勝るわ。貴女よりお付き合い長いからね」
「興味自体は有るんですね」
「……まあ、しょうがないでしょ。あのお嬢様をあれだけ虜にしたのよ。色々知りたいと思うのはお嬢様の関係者全員でしょ」
「ですよね〜」
「兎に角、自重なさい!慶太さん絡みになるとお嬢様は今迄以上に情け容赦無いわよ。下手すれば会長をも敵に回しかねないからね!」
「……は、はい!」
英里紗さんをよく知る佳奈さんの迫力に来瞳さんも畏まる。

「さて、じゃあ私は慶太さまのために晩御飯を作るのに取り掛かりますねっ」
「ああ、お願いします」
「私はちょっと一息ついてきます」
佳奈さんはため息一つついて外に出て行った。

のちに英里紗さんからのプチ情報(メールできた)によると来瞳さんは橘家メイドで一番の料理の腕前を誇るらしい。ちょっと夕食が楽しみになる。
その間佳奈さんは何してるのだろうと思い外の様子を覗くと、通路の端で煙草をふかしていた。すごく意外な光景だった。

そして夕食が出来上がった。来瞳さんの料理の腕は確かな様でかなり美味しかった。
そして夕食後。
「ああ、そうだ慶太さん。今後は翌朝何時に起きるかを予めメイドにお伝え下さい。それに合わせて朝食の準備をさせます。それから起床時間に慶太さんを起こさせますので」
「分かりました」
「楽しみですね。慶太様、私が起こして差し上げますので寝坊の心配はありませんよ。寧ろ寝坊して下さい」
「何でです?」
「勿論、私が慶太様を直接起こして差し上げられますから。ああ、慶太様の寝顔と……楽しみですね」
「ちょっと来瞳。まさか慶太さんの寝込みを襲う気じゃないでしょうね?」
「いえいえ、ただ男性の朝の生理現象が楽しみなだけですよ。ああ慶太様、朝の猛りは私が鎮めて差し上げますよ。手でも口でも、いえいっそっおおおっ?!」
懲りずにまた危ない発言をしている来瞳さんに佳奈さんが背後から近づきヘッドロックをかました。
「あなた喧嘩売ってる?ふざけた事言ってるんじゃないわよ」
「申し訳ありません!申し訳ありません!」

さすが橘家のメイド、仕えるお嬢様並みにブッ飛んでおられる…というか、初日から担当がこんな人では先が思いやられる。ご飯は美味しかったけど。いっそのこと佳奈さんがお世話してくれたらいいのになぁ。

来瞳さんはしょげながら食器洗いをしにキッチンに向かった。
佳奈さんは嘆息する。

「ああいうところが無ければ非常に有能なメイドなんです」
「は、はあ…」

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