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憧れの先輩3人組は…
官能リレー小説 - 学園物

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憧れの先輩3人組は… 140

「2人共、出来たわよ〜」
僕らを呼ぶ結花さんの声が聞こえてきた。
「じゃあ行きますか」
「そうね。全く、もっと時間をかけても良かったのに」
「朝食の準備にそんなに時間はかからないでしょうよ」
「私ならもっと時間をかけて凄い物を用意するのに」
「それこそ余計な一手間なのでは?」
「何言ってるの、この私がする事よ。最高の一手間に決まって『そんな訳無いでしょ』何よ結花」
結花さんと環菜さんが直接やって来てた。
「シンプル、イズ、ベストって言葉を知らない娘よね本当に」
「それに“一手間”どころか十手間位かけて全てを台無しにした挙句に劇物へと変貌させるでしょうに」
「あれをワザととか悪意があってで無くて、本気で良かれと思ってやってる事が恐ろしいわよね」
「よく今迄死人が出なかったよね。少なくとも殺人未遂で指名手配や逮捕されても私は庇い様が無いわ」
「そりゃあんなの“まともな”人間、いや生物なら誰が見たって生命の危機を感じるでしょう?口に入れようとする馬鹿がいるならそれは自殺志願者以外の何者でも無いわ」
「お、お二人共、情け容赦無いですね」
ボロクソに言われて泣きそうな英里紗さんを見て僕は思わず引き気味に突っ込んだ。
「良いのよ。コレだけ言っても反省、改善しないのが英里紗だから」
「手料理に関しては王道とか平凡って物では我慢できない質らしいのよね。まずは基本をマスターしてから応用、発展してほしいんだけど」
「わ、私程の者なら、並大抵の物じゃ駄目なのよ」
「それでマイナス方向に並大抵じゃ無い物作ってどうするの?!アンタは英単語もまともに覚えてないのに格好良いからって英文書こうとしてる様な物よ!」
「いや、英単語どころかアルファベットすら知らない様なレベルでしょ」
英里紗さんのささやかな反論に対しても本当に情け容赦無い。本当に親友か?ってレベルだ。まあ、それだけ酷いんだろうけど。
「まあ、馬鹿な話は終わりにしてさっさと朝食済ませましょう」
「さっ、慶太くん。行こうね」
「うー」
環菜さんと結花さんは左右から僕の腕を掴みリビングへ進み、その後にいじけた英里紗さんが続いた。


リビングには既に人数分の朝食が用意されていた。
『シンプルイズベスト』と言っていたがそのとおり、ご飯に味噌汁に焼き魚…という和食。

「和食って珍しいですね。確かにシンプルでとても良いですけど」
「うちの朝がいつもこうだからね…慶太くんのお口にあえばいいけど…」
「いえ、とても嬉しいです」
「そ、そう?」

「あら、結花ちゃんが惚気モードだ」

「何が惚気モードよ。いつもの事じゃない」
「ふん。何とでも言いなさい。そういう貴女達だって慶太くんに甘いでしょうが。特に、英里紗は慶太くんに甘いし、自分も慶太くんに甘えるじゃないの」
「確かに、あんな猫撫で声で甘えまくって戯れ付くなんてね。私は大笑いするのを堪えるのに大変なんだから。超我儘で高飛車で男なんて程のいい玩具程度にしか見てない御嬢様が、慶太と2人きりになるとあの恋する乙女っぷり。アンタの御祖父様も見た事無い程に驚愕した後に大笑いしてたわ」
「ちょっと待って!何で御祖父様が出てくるの?!」
「ん?だって隠し撮りしたアンタのハマりっぷりを見せたから」
「隠し撮り?!オマケにそれを見せたの?!」
「うん。私と結花が呼び出されて、英里紗とお気に入りの慶太の関係について聞かれたからさ、口でも説明したけど今一ピンとこなかったみたいでね」
「だったら論より証拠とばかりに環菜が携帯の動画をみせたの。そうしたら唖然として固まってたかと思ったら暫くして大笑いし始めてたよ」
「か、隠し撮りって慶太とシてるところ?!」
「ああ、そういうのは口頭での説明のみよ。しっかり服は着てたシーンだから安心しなさい」
「まあ、その分、単純に肉欲に溺れたわけではない事が強調されてるけどね。慶太くんの事で一切介入されてないのは邪魔したら英里紗がどんな行動に出るか分かった物じゃ無いかららしいよ」
「私達が言うのも何ですけど三股状態ですが良いんですか?とも聞いたんだけど『当事者達が全員納得済みなら問題無いだろう。と言うかこの様子では邪魔しようモノなら儂が英里紗に殺されかねん。それに英里紗を御せる人物は貴重でもある』だって。その後、結花が『そうですよね。私だって慶太くんとの関係を邪魔する人がいたら殺したくなりますから、十分に有り得ますね』って普通に言ったの聞いて顔を引きつらせてたけどね。アレは脅しとか計算じゃなくて完全に素の発言だったわ」
「でも、環菜も『き、君も同じ考えかね?』って聞かれて、『まさか。慶太に何かやらかす輩がいても殺しはしませんよ。合法的に社会的抹殺くらいはするかもしれませんけど』って言って引かせてたじゃないの」
……つまり3人全員が何するか分からないという事か。

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