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愛しきマーメイド
官能リレー小説 - 学園物

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愛しきマーメイド 1

窓の外で、満月が光り輝く。
金曜の夜も深くなったころ、学園の室内プールには一人、少女が佇んでいた。
黒の競泳水着にぴったりと包まれた身体は女らしく成長し胸もお尻も豊かな膨らみを作り出す。
ふっ、と一つため息を吐いて彼女はスタート台から飛び込み、綺麗なフォームで泳ぎ始めた。

水無瀬萌、高校1年生15歳
幼いころから水泳に慣れ親しんできた、学園の水泳部の新たなエース。
水泳が、部活が恋人、と思ってきた彼女は最近、予期せぬ心の変化を感じ始めていた。

豊満な体型になるごとにタイムが伸び悩んきて、なんとか一年生の間はエースの座を守り通すが、強力なライバルの登場でその座を追われる。
菊地真琴は萌と対象的なタイプでサバサバした性格で髪も短く、何より胸が萌より小さくて肩幅があって筋肉質だった。
荒削りながらどんどん技術を身に着け、実力を伸ばして部内でも彼女を支持する派閥が生まれていた。

「水無瀬は進級したのに更新しないのか?」
「短い間だったけど、もうやりきったのかも…」
「じゃあ、やめるのか?もしかして、僕のせいか?」
「真琴のせいじゃないよ。もし真琴がこの学校にいなくてもライバルだったと思うし」
「実はさ、僕は水泳は嫌々やってるんだ。親がね、僕に女らしいことをやらせようと、いくつかから選べって言われて仕方なく…」
「はあぁッ!?」

萌は嫉妬を通り越して瞬間的に怒りに火がついた。そこから、女子高生にしては珍しい殴り合いとなった。
いかにも女子らしい萌とボーイッシュな真琴というまるでタイプが違う者同士の喧嘩だった。

「真琴、あんた強くね?」
「僕は、子供の頃から武道をやってたんだ。君こそ闘争心あるね。素人だから、むしろ次の技が読めなかったら結構もらっちゃったよ」

双方が立ち技の打撃同士という男子顔負けの乱闘で、激しく打ち合った後、互いにスタミナ切れで床に倒れていた。
二人は原因が自分にあると悟ると、不思議と相手への憎しみは消え、女子にありがちなわだかまりは消えていた。
しかし、水泳部の顧問の知るところとなり、二年も部員でいていい代わりに条件を出される。

2、3時間ほど泳ぎ、物思いしながらプールに佇み、しばらくして萌はシャワーを浴びていた。
「どうしよう…本当にどうしよう」
温かな湯を全身に浴びながら、萌は水着の上から自らの身体を撫でた。鍛えているのとは裏腹にどんどん女らしく成長していく自分の身体。

「先生…」
顧問の名を呟きながらその手は胸と股に伸びていく。

彼女の淫らな妄想の中で、顧問の男性教員は様々な『牡』だった。荒々しいタフガイで水着を引き裂いて襲ってきたり、逆にストレスを抱えた卑屈な隠れマゾで覗きや下着を盗もうとしたのがバレて逆レイプの餌食になったりと過度に脚色された人物像で楽しんでいた。
自分のレベルでもエースで入れたことでも、さほどレベルが高いわけでもなく、顧問も優れた指導力の持ち主でもない。しかし、妄想の対象になるのも副担任が女性で、そのカップリングという妄想ができる要素も彼女だけでなく女子部員の頭の中に潜んでいる。
生徒の身で男性教員を独占したり、むしろ副担任とともに過激な水着で誘惑しつつ3Pなどの妄想も抱いたことがある。ないのは実際の性体験だけだった。

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