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水泳部の陰陽
官能リレー小説 - 学園物

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水泳部の陰陽 15

その後、家に帰った後も、あの時の選択肢は正しかったのか、と結局一晩中考え込んでしまうのだった。

次の日、ちょっと青山さんと顔を合わせづらい…と思いながら登校すると、靴箱の前でその青山さんに遭遇してしまう。

「おはよう、茅野くん」
「あ、あぁ、おはよう」
しかし、青山さんはいつもと変わらぬ笑顔で挨拶してくれた。
そして、その日も青山さんはいつもと全く変わった様子はなかった。

僕の方はというとその日も一日中、前日のあの事を思い出し本当はどうすべきだったのだろうと授業中も思い悩んでしまい、先生の話もいまいち頭に入らなかった。
そんな中一日が終わり、青山さんは手早く支度すると教室を出て行った。今日は部活だろう。

僕は……何もないし、帰るかな

「茅野くん」
「……!?」

帰り支度する僕に声をかけたのは、佐崎さんだった。

同じクラスにはなったが、今まで一度も話したことがない。
話しかけにくいオーラがあるし、そもそも話すことなんてない…

「今日、ちょっと時間ある?」
「さ、佐崎さんこそ…部活はいいの?」
「今日は自主練だから。香織ちゃんや奈々も参加しないみたいだし…」
「そ、そう…」

「ここで話すのは…ちょっと人も多いし、移動しましょ」

と佐崎さんが言うので、それについていく。
しかし佐崎さんからいったい何の話が、と考えながらやってきたのは、青山さんの時と全く同じ、あの部屋。
ここで何度も佐崎さんの普段見られない痴態を見てしまったのを思い出した。

「ここなら今日は誰も来ないはずだから」
佐崎さんは部屋の鍵を閉め、カバンを置いた。

「で、話って一体」
「そうね…結論から言うと…茅野くん、香織ちゃんを守ってあげて」

「守る?僕が、青山さんを?」
「そう。香織ちゃんは焦ってる…今回メンバー落ちして、一刻も早く取り返そうとして、必死になって。それが正しい方向ならいいんだけど、きっと違う」
「どういうこと?」

「香織ちゃんが北野を頼る。その先のことは、茅野くんならわかるんじゃない?」

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