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水泳部の陰陽
官能リレー小説 - 学園物

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水泳部の陰陽 13

青山さんに言われるまま、僕は彼女の後ろについて歩く。
どこに行くかもわからない。
ただ、学校の外は出ないみたいで…

「こっちだよ」
「えっ?」
入ってと言われた場所は…佐崎さんと北野が何度もヤってるのを隠し撮りした、あの部屋だった。

「大丈夫なの?」
「うん。普段は誰も使わないところだから」

そうは言われても、なぜこの部屋に僕を呼びだしたのか、全くわからない。
青山さんは完全に戸惑ってる僕に向かってなのか、語り始めた。

「澪ちゃんとは、ちょっと前までタイムとか、あんまり変わってなかったのに、ここ最近で一気に離れた感じがして…それで、たぶん、私、外されたんだと思う」
「それで、なんで」
「茅野くん、北野先生と澪ちゃんのこと、疑ってたよね」

北野と佐崎さん…そしてこの場所。
青山さんには言いたくても言えない、濃密な秘密の関係。
あれは今でも僕の手元には残っている…良質なオカズとしてだが。

「澪ちゃんが、一生懸命な澪ちゃんが、あんな、あんなことを…」
青山さんの声が震える。
まさか、知ってはいけないことを知ってしまったのか。

「澪ちゃんが急にタイムがよくなった理由、まさか、ね」

青山さんは俯いた顔を上げ、僕をしっかりと見つめ、言った。

「私を、女にして」

「あっ、青山さっ、な、何を言って」

あまりにも突然の告白に動揺する。
青山さんみたいな美少女がさえないオタクの僕となんて釣り合わない。ありえない。
しかも、女の子にとって大切な初めて、って、青山さんまさか。

「私だって意味わかって言ってるから…茅野くん」

「あっ、青山さっ」
もううまく言葉が出ない。なんと喋ればいいかわからない。
頭の中が大混乱だ。本当にこれでいいのか?

「茅野くん」

青山さんが近づく。僕は壁際に追い込まれる。

「………好き」

そして、唇が重なる。

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