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復讐の手順書
官能リレー小説 - 学園物

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復讐の手順書 8

「なんだ?一人で掃除してるのか?」
忘れ物を取りに来たかのように、自然体で教室に入る。
「うん、そうだよ。あれ?安達君はどうしたの?」
「杉下に用があったのを思い出して戻ってきたんだ。」
「え?わたしに?」
「掃除が終わってからでいいよ。」
「ごめんね、安達君。」
「いいっていいって。」

掃除を続ける杉下さんに声をかけて、そのまま掃除用具入れのロッカーに行って、箒を出して俺も掃除に取り掛かる。

「安達君、当番じゃないでしょ。」
「いいっていいって。二人でやった方が早いしさ。」
それにしても、机も動かさないといけないのに女の子一人にやらせるって、花島達にも腹が立つが、今日の当番の男にも腹が立つ。
掃除当番は男女混成なんだから、何をどう丸め込まれたのか加担してるのか知らないが、ちゃんと掃除くらいやれよ…
おかげで俺にとってはチャンスなんだが。
同時に、花島達がどれだけ男子にまで味方増やしてるのか、気になってくる。

「ふー。おわった」
「安達君、ありがとう」

机動かすのは俺が大半をこなして、ともかく掃除は終わった。
杉下さんの感謝の微笑みが、かなり可愛い。
「ねぇ、安達君。一緒に帰らない?」
「まあ、いいけど。」
杉下さんに誘われ一緒に帰ることにした。その帰る途中で杉下さんにいろいろ聞いてみることにする。
「お前、誰かにいじめられたりしてるのか?」
「え?どうして?」
「だって、一人で掃除してるなんておかしいだろ。先生とかに言わないのかよ。」
「うん……」

どう受け取ってよいのか困る返事が返ってきた。
もしかしたら、杉下さんは何か弱みでも握られているのか、それとも負い目があってやらざるを得なかったのか。いじめられているという自覚が無い訳ではなさそうだが…

「俺でよければ、言ってくれないか。」
「え、でも…」

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