特進クラスの日常と事情 26
そんな肢体はきっと性欲も旺盛だろう。
処女と言う話が信じられないぐらいだ。
もし、本当に処女だと言うのなら、恐るべき自己コントロール能力だ。
やはり、彼女は女帝と呼ばれるに相応しいのだろう。
そんな想像を巡らし、胯間を膨らませる敦司。
その横の美羽が身体を寄せ胯間を撫でてきた。
敦司が美羽を見ると、彼女は笑みを見せる。
かつては友達であり、好意を持っていた少女。
今の美羽の笑みはその頃と同じ顔でも雰囲気は全く違う。
言うなれば女の顔・・・
いや、もっと言えば発情したメスの顔だ。
男を知り調教されてメスとなった美羽。
かつてと雰囲気が変わりビッチと化した彼女に、敦司は何故だか余計に惹かれ愛しく思え、そして欲情するのを感じていた。
自分でとつくづく変わった性癖と思うが、見た目の綺麗さよりこんな卑猥さの方が魅力的に見えてしまうのだった。
そして発情した美羽を見たせいで、彼の頭から女帝の事は抜け落ちていった。
目の前の発情したメスをどうするかに頭が一杯になっていく。
美羽を抱き寄せ唇を重ねる。
勿論それで終わるつもりはない。
質問を置き去りにされた形のアキラだったが、敦司の表情や視線を見て、それなりに考えたんだということ、そして今の美羽とのキスが“現状継続”のメッセージなんだ、と肯定的に解釈して、参考書に目を落とした。
バスは走り始める。
前の席では2人がいちゃついてる様子がねっとりとしたキスの音とかが微かに漏れて伝わってくる。
それだけでなく、2人のさして大きくない声の会話まで聞こえてきたのだ。
「昔は・・・美羽っていい友達だと思ってたし・・・あんま性別とかも意識しなかったんだ・・・」
「そうだったんだ・・・私は結構意識してたんだけどね・・・」
「えっ!、そうだったんだ・・・俺が意識し出したのは最近だよ・・・美羽がどんどんエロくなってきて・・・なんか凄くいいって思えてきたんだ」
「私、その頃肉便器だったんだもの・・・エロい事ばっかりされてたんだもん・・・」
「俺は今の美羽が好きだぜ!・・・ドスケベな女が俺はやっぱり好きだ・・・美羽が俺好みのドスケベになって嬉しいぐらいだぜ!」
「ちょ?!、そんなこと言われたら我慢できなくなっちゃうよっ・・・」
漏れ聞こえる会話にアキラの参考書を持つ手が震える。
そのアキラに隣の野乃花が耳元で囁く。
「・・・私もあんな事聞かされると我慢できなくなりそう」
そう言う野乃花は頬を染めて太ももを擦りあわせている。
そして更に言う。
「私・・・敦司のモノにされたい・・・敦司だけのモノでいたい・・・敦司に奉仕して全てを捧げたい・・・赤ちゃんだって沢山産みたい・・・敦司の赤ちゃんだけを・・・」
天性ビッチの快楽主義者が1人の男だけに全てを捧げたいと言い出している。
今まで短くない時間、野乃花と共に生活しているから、少し驚きでもあるが納得できる所もある。
アキラも今の2人の会話で股を濡らしていたのだから・・・
そして同時に子宮がキュンと疼くのも感じていた。
だが、それと共に蘇ってくるトラウマになった恐怖感・・・
処女を散らされ犯される日々・・・
妊娠するかもしれない恐怖感・・・
それがアキラをメスとしたが、同時に女の子を捨てるきっかけになったのだ。
まだ自分に母になる覚悟は無い。
いや、まだ怖い。
その恐怖感は薄れはしたが、かつてその恐怖感を拭うために必死に鍛えて忘れようとした過去からはまだ脱却できずにいた。
正直、今のアキラは美羽に嫉妬してる。
自分でもそれがわかるぐらい嫉妬してた。
それは裏を返せば、敦司が好きなんだろうと思う。
そこまで分析できるぐらい冷静なつもり・・・
野乃花のように真正面からのろけるのは流石にできかねるが、好きな感情は彼女と変わらないと思う。
だが、妊娠までとなると決心がつかない。
ただ、美羽のように面と向かって敦司に愛を囁かれたら・・・
多分自分も女の子になってしまう気がしたのは事実だ。
もう参考書の文字が頭に入らなくなってきた。
股はぐっしょり濡れているし、乳首も痛いぐらい硬くなっている。
隣の野乃花に至っては、既にメスの顔で今にもオナりそうな勢いだった。