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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 94


ガチャッ
「あれぇ?影汰ちゃん、どうしたの?あ、桜川君まで」
光樹が開閉音に見ると、ドアを開けて顔をのぞかせる美咲がいた。
長い艶やかな黒髪や朗な笑顔、なにより優しい事で入学して一週間なのに彼女に想いを寄せる男子生徒は少なくなかった。
「こんばんわ。立花先生居られますか?」
「理っちゃん?居るよ。どうぞ、上がって」
言葉甘えて、玄関から上がると、リビングで理人が美咲の手料理を食べていた。
「あれ、どうしたお前ら。桜さんに用なのか?」
光樹がいるため、しらばっくれる理人だが、
「先生!!桜さんと結婚してて、しかも子供が三人って本当ですか!?」

ゴフッ!!
光樹の言葉に飲んでいた味噌汁を吐き出す。
「影汰君!?喋っちゃったの?」
「ええ、まぁ、成り行きで。すいません、桜さん」
「先生!!」
「あ、ああ、結婚してるし子供もいるけど、喋んなよ」
睨む理人に光樹は無言で頷いた。
「で、なんか用か?」
「先生、心を強くするにはどうすればいいんですか?」
「はぁ?」
困惑顔の理人に影汰が事情を説明する。
「なるほど、事情はわかった。が、俺は心の鍛練法なんて知らん」
「え?」
「強いて言うなら、人は守るものを見つければ強くなる。少なくとも、俺は大切なものを守るためなら、何度だって立ち上がるし、命も賭けるな」

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