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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 76


言葉を失う流たち。しばらくの沈黙を経て、それを破ったのは意外にも、理都の泣く声だった。
「理都さん!?」
心配して影汰も飛び降り、それにみんなも続く。
「あ、アタシのせいだ。」
「待て、鉄田。立花先生が簡単に死ぬと思うか?」
流の言葉に何人か頷く。
「で、でも。もし、し、死んじゃ・・・ってた、ら」
影汰に抱きついて理都は涙を流し、影汰は背中を擦るのが精一杯だった。
『いつ以来だろう。理都さんが泣くのは』
女っぽくなった自分とは正反対に男らしく育った理都が泣くのを見て、影汰はそう考えていた。

「泣いてくれるのは嬉しいけど、あんまりいいもんじゃないな」

「先生!?」
声がした方を見ると、理人が砂まみれでこっちに歩いて来た。
「あー、よしよし。鉄田、俺がそう簡単に死ぬわけないだろが」
「な、撫でるなぁ!!な、何だよ、生きてるならさっさと出てこいよ!!」
「む、これはお前の軽率な行動が招いたという事を忘れんな。反省しろ、反省」
「うっ・・・・す、すみませんでした」
しゅんとなる理都を理人はもう一度少し乱暴に撫でて、許してやる、と笑った後、再びキセルをふかしていた荒と対峙したのだった。

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