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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 617

風か嵐か蒼い閃光、その姿は触れる全てを灼き尽す龍の吐息か。
かつて伝説の傭兵『ブラッディーバーサーカー』と呼ばれた少年…されど人の愛に目覚めし狂戦士。
龍砲術正統継承者、橘理人。
「お…遅いよ橘くぅん…」
集団ボディプレスをかけるファントムの下からスライム状でにょろっと抜け出す才英。
「剣護も瞳も…他で手一杯なんで、俺だけでも助太刀に来たんだ!感謝しやがれ!!」

「でもほら…僕、強くないし…ね?」
「はぁ…これが俺らのリーダーかよ…」
理人は龍術を駆使し、迫りくるファントムを打ち倒して行く。



シェルター入口の屋根に四人の人影がゆらりと現れた。
「ほっほっ…青龍、お主の血族は強いのぉ…」
「ふんっ…」
「それに比べ儂のは…汚い大人の道具と化しておる。悲しいのぉ…」
「玄武んとこは倶利ちゃんに盗られちゃって…イライラ?」
「けっ!倶利伽羅の馬鹿に盗られちゃ〜お終いだな!ご愁傷様!」
「潰れんよ…亀はあらゆる障害を乗り越える…」
「それより白虎のはどうなの?」
「朱雀、お前んとこと一緒だ。血が薄れ、先祖帰りもねぇ!もう、諦めたってんだ!」
「私には秘蔵っ子がいるもんね〜!」
「はっ!俺も弟子を取ったぜっ!なかなか素質があるヤツだ!」
そんな会話をしていた四人…その中の青龍と呼ばれた男が重々しく話しかける。
「しかし、相手は貴種の中の貴種…国津神の荒ぶる魂を甦らした熊野の頭領だぞ…その力、神域…いくら青龍の血が強かろうが、神にはあがなえぬ…」
彼の言葉は間違いではない…むしろ控え目であるかもしれないのだ。
香港における『女神』…公元主姫を怖れさせる『神の器』が邪に染められ、彼らを待ち構えているのである。
まだ完全なる融合は遂げていないが…それでも彼らより遥かに強い存在であるのだ。

「心配あるまいて…」
玄武と呼ばれた男がそう言い笑みを見せる。

ファントムと戦う戦士達の一団に近付くもの…
白いオーラを纏うその人物…歳の頃はまだ十代になったばかりのあどけない顔、朱塗り緋威の大鎧に同じく朱塗りの前立付兜…その小さな身には大きな太刀を構えて疾走する武者少女は、駆け抜けざまに紫電煌めく太刀でファントム二体の胴を真っ二つに斬り捨てていく。
「遅くなってすまぬ…皆怪我はないか?」

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