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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 608

生徒を危険に晒してしまった己の教師としての無力を奥歯に噛み締めていた。
「あらあら自分の教え子さん達が…そんなに頼りなくって?立花先生?」
彼をなだめる1-B担任、今泉ジェロニモ…本人はブリティッシュロリータのつもりらしいが、どう見ても新〇二丁目のオカマである。
しかし…教頭のいぢわるで男宿の寮母?さんである、今泉ですら足止めを食らっていたのだ。
彼女?自身も心中穏やかではないだろうう…手近にあったパイプ椅子が『くしゃっ』と野球ボール大に握り潰される。

「低ランク能力者…及び不良と貧乏人は見捨てろ…教頭の口癖ね…。」
…今回その騒がしい、いつものメンバーに『+a』がいた。
お茶汲みOLを思わせる、地味〜なグレーのスーツの胸元のネームプレートには…医療部超常能力研究室長、服部優奈とあった。
眼鏡を輝かせながらノートPCと格闘している。
1-Avs1-E戦の説明おばさん…と呼んだ方がわかりやすいだろうか、いかにも仕事一筋で婚期を逃しそうなタイプ…。
「セクハラで訴えますよ?」
…え…あ…ごほん…
「いっそクーデターでも起こしちまうかァ? 学園の大掃除を兼ねてよォ、そうすりゃ随分やり易くなるぜェ」
 冗談めかして言ってはいるが言葉の端々に隠しきれぬ怒気が滲んでいる。
「……刹那、関係の無い人間を巻き込むのは好ましい手では無い、それに只でさえ焦臭い状況だっていうのに学園の内部でも諍いが起きるのは不味いだろう」
「焦臭い状況に立ち向かう為にも病巣は取り除くべきじゃねェか? 中から腐らせる病気よりかは一旦全部吹っ飛ばしちまう爆弾の方がまだマシだぜェ」
「「怖い怖い…とても妻子ある殿方のお言葉とは思えませんこと?その中に…ご自分の奥様やお子様が含まれても同じ事が言えて?同じく家庭を持つ人間を巻き込んでも…同じ事が言えて?」」
痛烈な皮肉…あし〇ら男爵みたいな『二人分』の声は今泉ジェロニモではなく今泉姉妹である。
刹那の矛先は『彼女ら』に傾きバチバチと火花を散らす。
あわあわと冷や汗を流す理人…PCで何やら作業を続ける優奈に、代理で謝罪の句を述べる。
「…済まない、無理言って調べ物を頼んでるのに…。」
「フフ…いいの、仕事だから。」

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