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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 598

「じゃあさ、ウチのクラスに来ないかい?」
「…何?」
あまりにも突飛な話しに玄人は言葉に詰まる。
「いや、別に君を利用しようって訳じゃないよ。ただ、単にクラスの増強を計りたくてね。中間発表の後にはF組との対戦が控えているからね…」
「我輩がYESと言うと思ってるのか?」
玄人は珠久を睨み付ける。
「いいや…でも魔法の言葉を知ってるんだよ…」
珠久はゆっくりと玄人へ近付いて来た。
「…?」
「僕の仲間に『超越者』と『傀儡師』がいる。もう倶利伽羅は一年程度しか保たないんだろ?」
玄人の耳元で呟くようにして言った。
「貴様!何故それを…」
「僕の情報網をナメないでほしいな。これでダメなら他にもカードがあるんだけどね…」
「他にも…だと?」
「ああ…君の愛しい恋人に君の『過去』を話してあげてもいい…どうだい、気は変ったかい?」
「くっ………分かった、仲間に話してみよう…」
「いやぁ…分ってくれたかい?良かった。これ以上の切り札はないからねぇ。じゃ、頼んだよ?」
珠久が去った後、玄人は一人、呆然と立っていた。


「いぃやぁあっ!」
ひかるが古代竜の背に登り、翼を斬り裂いた。
牛が蝿を払うかの様に尾を振るうも、翼を具現化したひかるは滑空して避ける。
ダメージが積み重なりとうとう飛行能力を失う古代竜…。
銃剣突撃して来た、えったに火炎を浴びせるも…既に一撃で彼女を屠る火力は無い、魔力が尽き始めているのだ。
「まだまだぁあああっ!!」
えったは灼熱の炎にその身を焦がしながら、ドラゴンブレスの届かぬ…股下を駆け抜け竜鱗の薄い部分に蛇矛状の銃剣を突き立てる!!
「ぐおるうぅぅぅっ!?」
だだだんっ!!
そのまま、強化ライフルを叩き込んだ…よりによって肛門に…。

「ギィュオオォォォッ…」
古代竜が肛門を押さえ、痛みに飛び跳ねる姿に同情を禁じえないひかる。しかし、戦いの最中に惚けるほどひかるも素人ではない。
「はあぁぁっ!」
ひかるはビームライフルを具現化し、古代竜の逆鱗を狙う。
その狙いに気付いた古代竜はすでに鱗も剥れかかった尾で強襲する。
「ひかるっ!」
刀機は大盾により、尾を防ぐと、ひかるの攻撃準備が完了する前に攻撃しようという古代竜の戦略を防ぐため護衛する。
爪が、尾が、ブレスがひかると刀機を襲う中、えったは肛門へ集中攻撃を決行していた。
まるで『嫌がる女の子にカンチョー喰らわす悪ガキ』の図であった。
「ひかる…じゃなかったりゅーびたんよ!ちょーひたんが時間を稼いでいる間にチャージと照準をっ!!」
ビームライフルに精神力をチャージ、そしてその銃身内でレーザービームを収束、ひかる姫は掌に汗を握り呟く。
「一撃で『逆鱗を狙撃』か…。」
具現化した狙撃用バイザー、影汰(えった)からコピーしたガンスリンガー能力の光樹(ひかる)仕様といった所か、目まぐるしく様々な数値とカーソルが乱れ飛ぶ。

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