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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 597

(それで君は何をするんだい?)
(同じ敵を持つ者同士、手を組もうと思ってね…)
(!…大阿門玄人かい?)
(ああ…怪獣ショーの合間にでもとね…)
(倶利伽羅が許すかな?)
(大丈夫さ、話しはついている。)
(はははっ…さすがは『委員長』だ…)
(では行こうか?我々の目的のために!……)
 
少し開けた森の空き地に大阿門玄人はいた。
「…来たか」
そう呟くと同時に珠久が現れる。
「あら?他の面子の方々は?」
「貴様のような危険人物に彼らを会わせるわけなかろう。人質にでもされたらかなわんからな」
玄人の言葉にふむ…と口元に扇子をあてる珠久。
「そんな手もあったか…まぁいいか、それにしても大阿門君」
パチンと扇子を閉じ珠久が玄人を見据える。
「君、今回だけじゃなく本当に僕の方へ来る気はないかい?」
「なに?」

「いや、君も薄々は感づいているはずだよ?倶利伽羅は…光樹君を本気で育てにかかっている。そう…君ではなく、ね」
そう言い目だけで笑う。
「本当ならば倶利伽羅の愛弟子たる君に任されるはずの戦いの切り札の役目を彼は光樹君に任せようとしているんだ。おかしいだろう?」
「それは倶利伽羅様の考えがあってこその…」
「果たして本当にそうなのかな?」
玄人の答えを遮るように珠久が強く言い放った。
「本当に倶利伽羅は君の事を考えているのか!本当はただのきまぐれで君を育てただけかもしれない!いや、もしかしたら光樹君を育てる練習台にされただけかもしれない!!」
玄人の目を真っ直ぐ見つめながら強く強く言い放つ。
「うるさい!!」
珠久の言葉にたまらず玄人が叫ぶ。
「君に否定ができるのかい!?本当に倶利伽羅が君の事を考えている確証はどこにも存在しないのに!!」
珠久が声を張り上げたその瞬間、玄人が自分の顔面を力一杯殴りつけた。
「…危ないところであった…もう少し気づくのが遅ければ、貴様の『魅了』(チャーム)にかかるところであったか…」
額から血を流しながら扇子を口元にあてている珠久を睨みつける。
「ちぇっ…残念。優秀な捨て駒を拾い損ねちゃった」
全く残念そうではない口調で珠久が言い捨てる。
「(やはり彼らを連れて来なくて正解であったようだ。彼らでは耐えられなかっただろう…)」

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