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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 596

女装、しかもメイド服に何ひとつツッ込み無しのミュージシャン仲間達に違和感を感じていた。
(ヤだなー…こんなカッコで演奏してるとことかお嬢様に見られた日には…)
「なぁ…ルーファスよ?私に隠れて随分と面白そうな事をしているではないか?」
(そうそう、そんな感じで…武蔵くん小次郎くん辺り護衛に連れて…見物に来てたりするんだ花鈴お嬢様はって…え!?)
「うぬぅ…新たな性癖を開眼させたか又八よ…!?」
「アハハ…ほら複雑な年頃なんだ又八くんもさ!?」

(お嬢様ぁぁっ!!…あぁ、なんか大切な何かが崩れていく…)
そんなルーファスの心の叫びは誰にも届かなかった。


「ゆくぞ!りゅうびたん!ちょーひたん!」
「「はいっ!」」
ひかるは七星剣を交差させ、古代竜の正面から挑む。
えったと刀機はそれぞれの武器を掲げ、古代竜の両足を攻撃する。
『ええい!小癪な…』
古代竜はこれまでの攻撃によりぼろぼろに傷付いた羽で飛翔する。しかし、高く飛べず地上10メートルていどで上昇が止まった。そして深く息を吸うと火炎をひかるへと吐きかける。
反射的に大盾を具現化…急ごしらえの盾は数秒で融解するも、ドラゴンブレスを十二分に拡散させた。
「あちち…びっくりしたぁ!?」
『ええい…どうなっている!この地のニンゲンは全てが「魔力」を身に付けているというのかっ!?』
おファンタジアな世界の神話な時代以上に、この学園には厄介な『ニンゲン』が多数生息しているのだと身を持って思い知る。
炎を防ぎ切ったひかるに入れ替わり、えったの強化ライフルと刀機の雷撃による対空砲火が襲いかかった。

タカをくくって厚い鱗で受け止めるも、ガンスリンガー能力で加速されたライフル弾は筋肉組織まで食い込む。
刀機の複合能力の一つである雷撃は、紫電閃くプラズマとなって古代竜の血液を沸騰、意識を混濁させた。
『せ…精神力を帯びた弾丸に…呪文詠唱も要らぬ雷撃だとっ!?』
二人の攻撃に驚愕する古代竜。
よくよく考えて見れば…先程の『只の人間』を名乗る魔法使いの術だけではない…そうだ、群れを成す雑兵ですら魔剣を模した武器を振るって来たではないか!!

『有り得んっ!妾は神界か冥界に…迷い込んだとでも言うのかっ!?』
彼女の疑問は、あながち間違いでもない…かつて数年前…鈴木兄弟、橘理人、公元主姫といった…神にも等しき少年少女達が轡を並べた戦場跡。
強いて言うならば今も変わらず、道行く者が全て人とは限らぬ…人ならざる者の集う魔界学園…そう、ここは香港国際学園。
(あの程度の『若手』古代竜…しかも手負いじゃ…データ収拾の価値もないよ西珠久?)
(なになに…折角の『怪獣ショー』だ…ごゆるりと見物したまえ佐藤某?)

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