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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 578

「ほらほら、今まで頑張ったルー君はいすにでも座って休んでて。後はボク達が頑張るからさ。皆〜!行くよ!」
アズリアの手に引かれるままいつの間にか用意されたいすに座らされるルーファス。今までの疲れからか、大きなため息が口から出てしまう。
そうしている内に手早く楽器の準備を済ませたアズリアは音能力者用に改良されたマイクを持ち、大きく息を吸い、吐いて最前線で戦闘を繰り広げているであろう漢達に向かってコンサートの様な感じで話しかけた。

「みんな〜!竜退治ご苦労様〜!疲れてきたみんなはボク達の歌を聞いて元気出してね〜!」
アズリアはそこで一泊置いてバンドの結成当時から言い続けてきた台詞を言う。
「んじゃ行くよ〜!。ボクの歌を聴けぇぇぇ!!!!」
音の増幅と編集は八神陣がルーファスに代わって引き受け…アズリア達の演奏に合わせる。
絶対音感に裏付けられたそれは数秒でチューニングを終えていた。
「執事くん…ちょっと…」
巫女姿のひかると半乳セーラー服の刀機が、メッコー〇でノドを潤していたルーファスに手招きしていた。
刀機の手元には…なにやら彼用らしき衣装が…。
(そ、ソレを僕に着ろと!?)
アズリアの演奏の中、逃れられない何かを突き付けられたルーファスをヨソに、トラップ準備完了報告を受けた辺里えったが男宿防衛隊に撤退命令を下す…。

戦い傷付いた男宿防衛隊には、アズリアらの紡ぎ出す(八神が届ける)調べが奮戦への労い、力無き勇者達への賛美歌とも受け取れた…。
「俺達の出番は終わったのか…?」
岩石を投げていた筋力能力者がかぶりを振る。
荒野を走る死神の列が黒く歪んで真っ赤に燃えちゃったり、名を知らぬ戦士を討ち生き延びて血ヘド吐いちゃう曲…。
「哀〇士か…舞台を降りるにふさわしいEDだな!?」
弾帯の尽きたMG機銃を放り出して走り出すナチス軍服。
「お…降りられるのかよっ!?」
野戦服姿の生徒が尻を焦がされながら悲痛な叫びを上げる。
無線からその耳に届く声は天使の囁きか地獄の使者か、辺里えった。
『こちらのナビに従って撤退して下さい…戦闘の余波で「偶然」建物が崩れたり「偶然」送電線が放電したり「偶然」オトコギドラの足留めになったりするかも知れませんが…撤退に十分な時間稼ぎにはなる筈です』
弾痕コートとマリアッチが尻をローストにされながら走る、ただひたすら。
「フン…『偶然』ね?」
「金の鎖かクモの糸か!?」
もう一撃古代竜の熱い吐息がなびけばローストどころか、それこそ拾う骨も燃え尽きて土に還っちゃう状況だ。

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