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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 576

水嶋と量子の仕掛けと組み合わせたトラップ…無論トラップゾーンには無数の送電線が張りめぐらせてある…物理攻撃や火炎に耐性のある怪物でも電撃ならば効果が期待出来るであろう。
問題はその電源、この廃墟に電気は来ていない筈なのだが…。
「ぴ…シャドウダンサー(影井)よりビッグジョーへ!現在の電源供給30%でござる!!」
『オルァ…しゃかしゃか…野郎共っ漕げ漕げぇ…きこきこ』
影井のインカムの向こうからは男宿の二軍連中の怒号と、何か自転車でも漕ぐような音が聞こえてくる…。
そう…電気が来ないなら作ればいい、とマリーアントワネットばりの理論で十数人の人間(漢)動力達は古代竜を打倒すべく必死にペダルを漕ぐ。
それでも所詮人間動力、そんなに電力も溜まらない内にそこかしこから息の上がった男達の喘鳴が聞こえてくる。
そんな男達に気力を取り戻してもらおうとさっきより気の入った演奏をするルーファスであったが、やはりサックス一つでは飽きが来るのも早いというもの。
しかし、ルーファスはサックスの演奏を止めはしない。先ほど連絡した一人の友人伝いに頼れる仲間達を呼んだからである。
(みんなが来ればきっと皆元気になれる…だからそれまでは…!)
ここで演奏を止めるわけにはいかない、と自らを奮い立たせる。
彼は一人、ひたすら仲間に音楽を送り続ける。

チャリ漕いでダイナモ…しかもママチャリでスタンド立てて後輪で発電を続ける姿を、教会跡から見守る大阿門D玄人の一団。
「何なのよ…あの『〇けし軍団』的な発想は…ねえデルリン?」
玄人の隣に寄り添うレイナも、どうツッ込んでイイか解らないらしい。
が、ふとその玄人の逞しい腕がワナワナとうち震えていた事を悟る。
「デルリン?」
玄人は歓喜の涙を溢しながらレイナをぷにぷにっと抱き寄せる。
「あぁ!よく見ておきたまえレイナくんっ!
この留年生活の中でアレを目に出来るとは…そうっ!秘奥技『英霊王』であるっ!!」

玄人の叫びと同時か、神凪晶の霞がかった瞳が…くわ!と見開かれた!!
…0.5mmぐらい…
それも『英霊王』がどうのより、レイナが玄人とくっついてるのが、なんかもう兎に角気に入らないだけとも取れたが。
『英霊王(えれきんぐ)…古来中国は奏の時代…江戸川区で独り暮らしのニートな引き篭り(32歳無職)が…青森は八戸の実家からとうとう仕送りを止められ電気代を三ヶ月ほど払えなくなりネトゲの継続が…』
(民明〇房『アイツと最近連絡とれないんだよケータイ止められてんのかな』より抜粋)

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