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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 573

「骨さん達…増援を呼んだみたいですわ…」
戦場に不似合いなまでのほんわかとした口調に雰囲気…まるで春の陽気に誘われてピクニックに来ました的なノリでケモノからケダモノまで言葉が解る菜乃花皐月が言う。
「そら、どエラいこっちゃ…」
言葉とは裏腹にオーバーアクションで大阪人らしく楽しそうに答える大地…あの魔女っ娘に追われる事に比べたら何て事ないのだろう…
「大丈夫…お友達に頼んじゃったからぁ♪…」
増援と言った通りカシャカシャと骨がなる音にも皐月は朗らかに笑って言う。

彼女の声と同時に重低音のドラムのような音と共に地響きがしてくる。
「んな…アホなぁっ!!…」
「アホと言うより…あれはどっちかと言えばバカさぁ〜」
大阪人らしいオーバーアクションでリアクションする大地にひじりが間の抜けたツッコミを入れる。
…そう、ソレはバカ…もといカバ
2〜3トンにもなる巨体を揺らし全速疾走しているカバの群…
因みに全速疾走のカバは時速45km前後と常人の一流スプリンターより速かったりする。

しかも、その巨体故にダンプが暴走していくのと変わらない。
その上、この暴走ダンプ…ブレーキは無い。
「いい所に野良カバの群がいたのね」
…野良カバって…そもそもカバに野良ってあるのか?…てか、ここにカバの群がいる事の方が問題が…
感心したような雪菜…竜牙兵に何の芸もなく巨体を突撃させていくカバ達を見ながら、こんな時も常識人な流。

おでこを輝かせながら落ち着きを取り戻す。
しかし心なしか、雪菜の声はかなり高い位置から聞こえたような...
「ぱおーん!!」
...そうさ...カバがいるんだ...菜乃花さんが象に乗ってる位...
「随分フサフサしとるのーこの象さん!?」
その随分フサフサした象さんの鼻と戯れる大地に気付き...ちょっと多目に前髪を後退させる流。
「マンモス?マンモスと違う?アレ?」
「あ〜も〜コレだから東京の子は...北海道来りゃヒグマだってトドだっているべさ〜?」
量子は気にした様子もなく流を引きずって行き、大地も戦列に戻っていった。
(…近頃、このクラスに着いていけない…ツッコミも流されるし…)
常識人流はまた前髪を減らしていた…


教会近くの丘、幾つかの人影…
「ねぇ!やっぱり私が行って戻しちゃえば良いんじゃないの?」
「NO!もう少し見ておこうではないか。君達がこれから転入するクラスの実力をな…」
(それに…倶利伽羅様の命だ。逆らえんよ)


「ギャャァァオ!」
召喚した竜牙兵が倒され、古代竜は高く咆哮した。
周りにはまだ、幾人も敵が残っている。しかし、主が近くに来たのだろう、力が増大していた。

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