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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 555

「一つ良いか?」
「はい、なんです?」
「彼女も一緒ではダメであるかな?」
玄人はレイナに視線を向けて言った。
少年はしばらく考えた後、
「…いいですよ。僕は昨日の試合も見たけど彼女はサポート役としては有能でしょうし、クラスの皆もきっと了解してくれますよ。四人も五人も大差ないですし…」
レイナは歓声をあげ、玄人に抱き付いた。
「それは良かった。えっと…」
「ああっ、すみません。僕、水城流っていいます。A組です…」
「っ!!」
それを聞いた晶はピクッと反応する。
「僕は…遠慮する…」
流の自己紹介が終わるとそう言ってベンチから立ち上がる晶。当然彼もクラスに迎え入れたい流は晶を止める。

「いや…クラスには入る気は今無い…」
晶にしては精一杯の言葉だろう…首を振って無言で部屋を出る。
彼の行動に玄人はふむと頷いて流に言う。
「申し訳ないが…彼が拒否する以上入る事はできない」
レイナは明らかに不満そうだが、玄人はそれを制して流に頭を下げる。
多少頭が薄くなるのを感じながらも、流はあえて止めなかった。
一匹狼を貫くのも香港ならでは…しつこく止めるのは香港の流儀に反する…

前日接触してきた黒禍白月ペアは兎も角、だ三人組の事情。
二つ返事でO.Kと思いきやヤッパ無理という妙な流れは…何か向こうにも事情があるのだろう、と納得する流。
もうひとつ…彼等はヒトの基準、つまり自分らでは扱い切れる存在ではないのではなかったのではないか…という疑問。
ついでに仲間に出来ないかと期待していた…ちょっと勿体ない気もしたが、これで良かったのではないかと再び前髪の後退させる流であった。
「諦めます…ではそちらの二人は後日、事務所から通達があると思いますので…では」
流はそう言い、出ていった。「あなた達、せっかくの話しを本当に蹴っちゃっていいの?」
「うむ…我輩達、三人は一蓮托生…一人をおいて抜け駆けなどできぬよ」
「ふ〜ん、じゃあ頑張ってね!」
美幸は紫怨を治療した一件で彼等に親しみを覚え始めていた。
「そうだ…この後、我輩達は食事をするのだが、これも何かの縁…一緒にどうであるか?」
「食事ねぇ〜…どうする紫怨?」
「俺は…構わない…」
「じゃあ、ご一緒させて頂きます!」

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